中村雅俊 外交官を目指していたのが、なぜか俳優に
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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月12日放送)に俳優で歌手の中村雅俊が出演。文学座に入る経緯について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。4月11日(月)~4月15日(金)のゲストは俳優で歌手の中村雅俊。2日目は、文学座に入る経緯について---
黒木)大学在学中に文学座に入られたのですよね。
中村)大学4年のときに、文学座の研究生になりました。もともとは外交官を目指していたのですが。
黒木)外交官を目指していらしたのですか?
中村)根拠はないのですが、高校の友達が外交官になるというので、「何? 外交官って」というところから始まって、聞いたら格好いいので、「いいな」と思ったのですね。そういう単純な理由です。
黒木)慶應の経済学部でいらっしゃって。
中村)外交官になるためには、英語が必要だということで、ESSという英会話のクラブに入ったのです。「ディベート」、「スピーチ」、「ディスカッション」、「ドラマ」という4つのセクションがあったのですが、田舎者ですので、英語でお芝居をするということが、ハイカラな感じがしたので「ドラマ」のセクションに入りました。
黒木)英語でお芝居をするということが。
中村)どうせ英語をやるなら、英語劇をやって習得するのもありじゃないかというので、英語劇のセクションに入ったのが、しばらくしてから逆転するわけです。
黒木)逆転。
中村)英語でお芝居していたら、親友と2人で、「日本語でやってみたい」という発想になって。
黒木)それで4年生のときに文学座の研究生になられたのですか。
中村)そうです。それで受けたら、倍率がすごくて大学より難しいじゃないですか。「受かりっこねえよ」って思っていたのですが、たまたま受かって。
黒木)私も高校時代、文学座に憧れていました。それで1年目に、もうテレビに抜擢されたのですか?
中村)そうですね、1年後にはドラマ『われら青春!』の先生役でデビューという。
黒木)主役で。
中村)本当にあの時期を振り替えると、いちばんラッキーな時期でしたね。
黒木)4年生のときに研究生になられて、大学卒業と同時にデビューで『われら青春!』、そしてなおかつ、このころは主役の方が主題歌を歌わなければいけないということで、「ふれあい」を歌われて、ミリオンセラーになったと。いかがでした、当時の生活は?
中村)それがね、聞いてくださいよ。
黒木)おっしゃってください。
中村)大学時代は本当に貧乏学生だったので、バイトをベースに生活していました。たぶん20個以上アルバイトやっているのですよ。
黒木)大学時代にですか?
中村)ですので、想像できないくらいのお金がいきなり入り込むわけですよ。その変化についていけなくて。それ以上についていけなかったのは、いままで俺のことを知らなかった人が「あ、中村だ!」というように「知る」という現象に驚きましたね。
黒木)人気が出て、顔が知られて。
中村)『われら青春!』のときは若者が観ていたのですが、「ふれあい」という歌は全国区なってしまったので、あの現象はいま振り返ってもすごかったですね。『われら青春!』はNHKの大河の裏に放映されていたのですよ。
黒木)私も、あの歌が聴きたくて観ていましたもの。もしかすると両親は大河を観て、私は別の部屋のテレビで観ていたかも知れません。
中村)そうですよね、そうじゃないと、あの時代の大河ってね。
黒木)みんな観ていました。
中村)黒木さんは八女の出身ですよね。
黒木)福岡の田舎ですけれども。
中村)友達の田中健ちゃんが同じ八女で。
黒木)同じ高校です。
中村)ああ、そうなのですか。
黒木)私が高校生のときに田中健さんが母校に、昔あったではないですか、雑誌の『平凡』とか『明星』とか。
中村)雑誌の取材でありましたね。母校を訪ねるというのが
黒木)それでいらして、サイン貰いましたもの。
中村)彼とは『俺たちの旅』というドラマで1年間、共演しました。
黒木)それも拝見していました。勝手に「あ、先輩だ」って。
中村)訛っていましたよね、健ちゃん(笑)。
黒木)私も未だに訛っていますけれども(笑)。
中村雅俊(なかむら・まさとし)/ 俳優・歌手
■1951年2月1日生まれ。宮城県女川町出身。
■1970年4月、慶應義塾大学経済学部に入学。
■1973年、大学在学中に文学座附属演劇研究所に入所。
■1974年4月、NTV「われら青春!」の主役に抜擢されデビュー。7月、挿入歌「ふれあい
」で歌手デビューし100万枚突破。
■今までに役者としてTV連続ドラマ主演34本。歌手としてもコンスタントに曲を発表し、
現在シングル55枚、アルバム41枚をリリース。デビューから毎年行う全国コンサートも
1500回を超える。
■加えてCMも味の素、Panasonic等、現在まで36本の広告数を数える。
■2022年4月28日からは 舞台「富士見町アパートメント2022」に出演。
■2022年6月には、大阪・横浜・東京「ビルボードライブ」出演を控える。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳