-新行市佳のパラスポヒーロー列伝-
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます
5月14日、「2022ワールドパラトライアスロンシリーズ横浜大会」が、横浜市山下公園周辺の特設会場で開催されました。
まずは、改めてパラトライアスロンについてご紹介します。パラトライアスロンは、車椅子のクラス(座位 PTWC)・視覚障害のクラス(PTVI)・運動機能障害のクラス(立位 PTS2~PTS5)があり、運動機能障害は障害の程度によって4つのクラスに分けられています。
2016年のリオパラリンピックで正式競技になり、2017年に「ITU世界パラトライアスロンシリーズ」が誕生。その後、大会名称を「ワールドパラトライアスロンシリーズ」に変更し、パラリンピックや世界選手権への出場ポイントを獲得するための重要な位置付けになりました。
今回、日本からは東京パラリンピック銀メダリストの宇田秀生選手(PTS4)、東京パラリンピック6位の木村潤平選手(PTWC)、北京パラリンピックに出場した夏・冬二刀流の佐藤圭一選手(PTS5)ら7人の日本選手を含む、男子選手32人、女子選手10人が出場しました。
雨が降りしきるなかでのレース。「横浜は例年小さな波が多いのですけれど、きょうは波がなくて、プールみたいな感じで楽しく泳げました」と梶鉄輝選手(PTS5)が振り返ったように、海のコンディションはよかったようでした。
東京パラリンピック以降初めてのレースで、レース勘を戻すのが難しかったという木村潤平選手は、2位でフィニッシュ。
大会前の会見で、「(東京大会後)休んだ分、まだ取り返せていないので、どれくらいのレースができるか楽しみです」と話していた宇田秀生選手は、スイムで5位と出遅れましたが、バイクでは出場選手中トップのタイムを出し、3位に。
フランス勢が1・2フィニッシュしたことについて、「パリまで遠いなと思いましたね」と言いつつも、「パリ大会でも表彰台に上がって目立ちたいなと思っています」と、パリパラリンピックの意気込みを明かし、今年(2022年)11月に開催されるアブダビでの世界選手権に向けて調整していく意向を示しました。
選手を応援すべく、多くの人が感染防止対策をした上で沿道に駆けつけたことについて、「それがいちばん嬉しかったかも知れないですね。頑張って走ることができました」と、直接エールを受け取ることができた喜びを語りました。
2024年パリパラリンピックに向けての戦いはスタートしています! パラスポヒーロー列伝の取材は引き続き行いますので、よろしくお願いします。
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