キャスターの辛坊治郎が12月15日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。同日未明(日本時間)に行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会準決勝の残り1試合で、かつて植民地だったモロッコが宗主国だったフランスに2-0で敗れながら、暴動が起きなかった理由について解説した。
サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会準決勝の残り1試合が15日午前4時(日本時間)から行われ、前大会優勝のフランスがモロッコを2-0で下した。モロッコ航空はフランス戦のためカタールの首都ドーハ行きを約30便増便するとしていたが、カタール側の規制で増便は中止になった。それでもスタジアムの9割以上をモロッコのサポーターが埋めた。決勝は19日午前零時(日本時間)から行われ、ともに3度目の優勝を懸けてフランスとアルゼンチンが戦う。
辛坊)モロッコとフランスは、かつて植民地と宗主国の関係でした。準決勝は、その両国の対決だったため、どちらが勝っても暴動になるのではないかと、私は予想しました。試合結果は2-0でフランスが勝ち、パリのシャンゼリゼ通りは1万人の警察官を動員して警備したそうですが、喜ぶフランス国民であふれていたものの、それほどの混乱はなかったようです。
仮に試合結果が1点差やPK戦で勝負がついていたとしたら、敗れたほうの国民は激高するところだったと思いますよ。しかし2-0という結果は、モロッコにとっては「仕方がない」という感じでしょう。モロッコにしてみれば、「かつての宗主国とW杯準決勝で一戦を交えるだけの実力をつけた。よくぞ、ここまで来た」という受け止め方だと思います。その誇りが、暴動を防いだのだろうという気がします。
この記事の画像(全1枚)
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)