外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が3月10日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国で開催中の全人代について解説した。
中国で全人代が開催
飯田)中国の意思決定会議である全国人民代表大会(全人代)が、13日まで実施されます。
宮家)5年に1度の党大会では、党の人事が決まります。その翌年に全人代、政治協商会議を開いて、国家機関の人事を決める。そして、政策を具体化するのがポイントなのだと思います。
飯田)政策を具体化する。
宮家)今回の流れを見ると、去年(2022年)の段階で3選h決まっていました。
飯田)習主席の。
独裁色が強くなってきた習近平氏 ~権力の構造が一元化
宮家)最高指導部となる7人がいて、そのなかに総書記がいるような集団指導というよりは、個人的な色彩の強い、「独裁」と呼んでもいいものに変わってきました。これまでの人事を見ると、いままでのようにパワーの分散、もしくは均衡というより、国の権力構造が一元化している感じです。
プーチン大統領のように独裁者が「判断ミスをしない」保証はない
宮家)「嫌だな」と思うのは、中国はガチンコになっている感じがするのです。安全保障面で檄を飛ばしたり、台湾についても、より軍事的な優位を目指す、もしくは量的な優位を目指す。このままだとガチンコになってしまうのです。
飯田)このままいくと。
宮家)プーチンさんのような冷徹な人が、ウクライナへ侵攻し、考えられないような戦略的判断ミスをする時代です。東洋の方でも、インド太平洋地域の方でも、似たような独裁者が何人かいるわけです。その人たちが「判断ミスをしない」という保証はありません。そのような状況のなかで中国の全人代が開かれると、「嫌だな」と思うわけです。
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