米大統領選 トランプ氏に対抗する共和党候補を一本に絞るべき
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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が6月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。次期大統領選の共和党候補者指名争いについて解説した。
2024年のアメリカ大統領選 ~前副大統領のペンス氏とニュージャージー州前知事のクリスティー氏が出馬へ
2024年のアメリカ大統領選挙に向けて、米メディアは共和党のマイク・ペンス前副大統領が6月7日にも出馬を表明すると一斉に報じた。また、2016年の共和党候補者指名争いにも加わったニュージャージー州前知事のクリス・クリスティー氏も6日に立候補を表明すると報じている。
飯田)共和党の候補者指名争いに手を挙げる人が増えてきました。
宮家)2016年の選挙のときも、候補者がたくさん出ました。十数人が出ましたが、私は何となく嫌な予感がします。ペンスさんはインディアナ州の州知事ですし、クリスティーさんもニュージャージー州の前知事でそれなりに優秀な人です。
共和党の候補者指名争い ~トランプ氏に対抗する候補を一本に絞るべき
宮家)デサンティスさんを含め、ある程度は顔も売れているし、みんな優秀だと思います。しかし、トランプさんという強烈なキャラクターに対抗するためには、本来であれば共和党の良識派がもっと結束して、候補を一本に絞るべきだと思うのです。そして1対1で戦わなければならない。
飯田)1対1で。
宮家)トルコの選挙もそうだったではないですか。今回、野党が統一候補を出したけれど、それでも勝てなかったわけです。トランプさんとエルドアンさんを一緒にはできませんが、強力なアクの強い元大統領を破るためには、この程度の人たちが5人~10人出ても、選択肢が増えればいいというものではありません。それだけ票が散らばるわけですから。
飯田)分散してしまいますね。
宮家)相対的にトランプさんが強くなると見るべきだと思います。このままだと、トランプさんになってもおかしくないなと感じました。
飯田)女性では、国連大使を務めたニッキー・ヘイリーさんの名前が出ています。
宮家)彼女は副大統領候補狙いでしょうね。
飯田)そういうことですか。
このままいけば再び「バイデン対トランプ」に
飯田)共和党のなかでは、トランプさんが人気だと言われますが、本選でどうなるかはまた別の話ですよね。
宮家)共和党内での話の前に、これからアメリカでは白人ブルーカラーの不満層が増えて、その人たちは全体の2割~3割の票をがっちり固めるわけです。
飯田)不満があるから。
宮家)そうなると、全体では負けるかも知れないけれど、共和党内では強い。それではバイデンさんは強いのか。それも、何とも言えない状況です。
飯田)相手がバイデンさんになると。
宮家)嫌な予感がしないように、もう少し共和党の良識派には頑張ってもらいたいですけれど、どうなるでしょうか。このままいけば、トランプさんの優位は揺るがないかも知れない。
飯田)2期目を目指すバイデンさんとトランプさんで、4年前の再来になる可能性もある。もしバイデンさんが当選すれば、80代の大統領になります。
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