ジャーナリストの佐々木俊尚が8月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。「日本維新の会」の躍進について解説した。
日本維新の会・馬場代表が台湾を訪問
飯田)日本維新の会の馬場代表が8月1日、台湾を訪問しました。蔡英文総統や総統選に出馬する台湾民衆党主席の柯文哲・前台北市長との面会を予定しています。アメリカ訪問に次ぐ、日本維新の会の政党外交ですが。
自民党33%、日本維新の会16%、立憲民主党9%という世論調査も ~「自民党に対抗する保守二大政党」として浮上
佐々木)先日の日経新聞の世論調査で、「次の衆院選の投票先をどうしますか?」という質問をしています。自民33%、維新16%、立民は何と9%に落ちてしまい、もはや維新がダブルスコアで立憲民主党を超えている。しかも自民33%、維新16%だけでもすごいのだけれど、30代になると自民も維新も、両方とも2割台です。
飯田)すごいですね。
佐々木)日本維新の会が躍進している。ただ、維新の躍進はある意味イメージ的なところがあって、古い左派リベラルである共産党・立憲民主党・社民党などにみんな嫌気が差してきているという現状があります。
飯田)古い左派リベラルの政党に。
佐々木)そこで、ようやく「自民党に対抗する保守二大政党」という感じで、維新が浮上してきている部分があるのだと思います。
イメージ先行で人気が出ているのが現状 ~今後、どのような現実的な政策を打ち出してくるのか
佐々木)しかし、「維新が何をするのか」ということがもう1つわかっていない。これまでは地方政党でしたから、大阪などで身を切る改革などの政党改革を行い、実績は確かにあるのだけれども、外交や安全保障、その他をどうするかはまだよくわかっていません。わかっていないけれど、イメージ先行で人気が出てきているというのが現状の維新です。
飯田)なるほど。
佐々木)だから、ここで馬場さんが台湾を訪問するのは、とてもいいことだと思います。実際にどこまで現実的な政策を打ち出してくるのか、今後を期待するしかないという状況だと思いますね。
アメリカの民主党が「自民党」で、共和党が「日本維新の会」というイメージ
飯田)岸田政権になり、「少し自民党も毛色が変わったかな」となると、維新が受け皿になってくる。
佐々木)そうなのですよね。大きな政治哲学的な方向性としては、自民がリベラル、一方で維新が少し新自由主義的な方向に分かれるのかなという気もします。
飯田)ある意味、アメリカでの民主党が自民党で、共和党が維新というような。
佐々木)大きく逆回転している感じですが、現実はそうなり得るかなという気はします。
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