キャスターの辛坊治郎が7月31日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎　ズーム　そこまで言うか！」に出演。ロシア国防省が30日、モスクワでウクライナの無人機による攻撃があったと発表したことを巡り、「戦況は膠着状態から少しずつ抜け始めている可能性がある」と指摘した。

＜ロシア、モスクワへの無人機攻撃を撃退＞ 　無人機に攻撃されたモスクワのビル。ロシア国防省は2023年7月30日、ウクライナが同日実施したモスクワへの無人機（ドローン）攻撃を撃退したと発表した。無人機は３機で同日早朝に飛来。１機はモスクワ州上空で防空システムにより撃墜し、２機は電子妨害で制御を失った後、非住宅地に墜落した。（モスクワ＝新華社記者／曹陽）新華社／共同通信イメージズ

ロシア国防省が30日、モスクワでウクライナの無人機による攻撃があったと発表した。モスクワへの無人機の攻撃は7月に入って4度目で、24日には無人機の破片が国防省の近くで見つかっている。

辛坊）新聞に被害を受けたビルの写真が出ていますけれども、一角がぐちゃぐちゃに壊れています。モスクワ市民に与える心理的な影響は、かなり大きいだろうと思います。

モスクワで普通に生活している人にとって、ウクライナでの戦争は遠いところで行われているものであり、自分たちの生活には関係ないというイメージです。「特別軍事作戦」とロシアのプーチン大統領の言い分をそのまま信用している人もいます。そういう人たちの間では、今回の攻撃による被害はかなり衝撃だろうと思います。

今回の無人機による攻撃は、ウクライナが仕掛けたものだと確定しているわけではありません。ロシア領内の反ロシア派がやった可能性もあります。また、ウクライナ政府から独立した勢力の犯行である可能性もあります。

ウクライナのゼレンスキー大統領が最近の演説で、「ロシアの侵攻は失敗した。戦争は徐々にロシアの軍事基地に押し戻されている」といったようなことを述べました。この言葉の通り、戦況は膠着状態から少しずつ抜け始めている可能性があると、私は見ています。