中国軍のサイバー攻撃に対する「防御」 ここでも持ち上がる「憲法」の問題

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NSBTシニア・ストラテジストの長島純が8月10日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国軍のサイバー攻撃に対する防御について解説した。

中国軍のサイバー攻撃に対する「防御」 ここでも持ち上がる「憲法」の問題

※画像はイメージです

サイバーや宇宙、電磁波領域でアメリカを上回ることで戦いに勝とうとする中国 ~高い能力を持つ中国軍ハッカー

飯田)3年前に中国軍のハッカーが、日本の防衛上の機密情報を扱うネットワークに侵入していたという報道がありました。浜田防衛大臣は「情報が漏洩した事実はない」と答えていますが、どうご覧になりますか?

長島)中国は1980年代ぐらいから、非対称戦を重視しています。その後、情報戦や知能戦などに変わっていくのですけれども。

飯田)非対称戦を重視している。

長島)彼らからすると、正規の軍と軍との戦いにおいて、中国人民解放軍が勝つことは難しいのではないかと。そのため、サイバーや宇宙、電磁波領域でアメリカを上回ることにより、戦いに勝つことを考えているのです。

飯田)電磁波領域で。

長島)そういう観点から言うと、中国軍のハッカー能力は非常に高いと見ています。

サイバー領域においてアメリカと相互運用性を保ち、中国のサイバー攻撃に対して抵抗する姿勢を示すことが大事

飯田)自衛隊もサイバー関係の部隊をつくって動こうとしていますが、性急に進めなければなりませんか?

長島)日本には通信の自由など、憲法の問題もあります。いろいろな問題があるので、1つひとつクリアしなくてはいけないのですが、時間が迫ってきています。アメリカとサイバー領域でお互いに相互運用性を保ち、中国のサイバー攻撃に対して抵抗するという姿勢を示す。それがまず大事なのではないでしょうか。

飯田)結局、守るためには相手が何をするかを入っていって見なくてはいけないけれど、そこで憲法、通信の自由とバッティングしてしまう。

ウクライナ戦争でのアメリカサイバー軍の成果

長島)今回のウクライナ戦争では、事前にアメリカサイバー軍がウクライナ軍に入り、お互いサイバー戦に対応していました。新しい領域、宇宙、サイバー、電磁波における対応は、一国だけではできません。

飯田)一国だけではできない。

長島)同盟国との関係強化によって対抗する。そういう点で言うと、やはり日米同盟が大事になると思います。

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