8月27日(日)深夜、バーチャルMC・一翔剣(吉田尚記アナウンサー)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ミューコミVR』(ニッポン放送・毎週日曜日23時30分~)が放送。吉田が、ヤマシタトモコによる作品『違国日記』のおすすめポイント3つを紹介した。
番組では、コーナー『サポーターズVR by 小学館』を展開。こちらは、年間500冊以上マンガを読んでいるという吉田が、今誰かにオススメしたい作品を紹介するコーナーとなっており、今回は『違国日記』をピックアップ。35歳の女性小説家・高代槙生が姉夫婦の葬式で遺児となった姪・田汲朝を引き取るところから始まる、繊細なストーリーとなっている。
今回は吉田が、アイドルグループ・GEMS COMPANYの長谷みことと小瀬戸らむをゲストに迎え、このマンガのおすすめポイント3つを解説した。
吉田:おすすめポイントその1は「気難しい人に読んでもらうべき本」。
槙生さんは小説家なのもあって、ずっと部屋から出ないんですよ。結婚もしていなくて。なぜかというと、槙生さんは孤独が苦にならない人で、むしろ孤独に本を書いているときが一番充実していると思うタイプなんです。その人が、15歳で大変な問題を抱えてしまった娘さんを引き取るわけじゃないですか。結構な決断でしょ?一番はじめの部分で、どういう経緯で朝ちゃんを引き取ったのかっていうところが描かれていくんですけど。両親を事故で失った子をどうやって励ますかっていうので、珈琲店に連れて行って温かいものを飲ませるみたいな描写があって。それが甘すぎないのよ。
長谷・小瀬戸:あ~!
吉田:おすすめポイントその2は「セリフが超カッコいい」。
まず、なぜタイトルが『違国日記』なのかというと、1人で一家の主として身を立てている人って、ある意味、違う国の人じゃないですか。その人の部屋で寝ていることを、「違う国の女王の傍らで眠る」みたいに表現するんですよ。物語の一番はじめのセリフは、「あの日、あの人は、群れをはぐれた狼のような目で、私の天涯孤独の運命を退けた」なんですけど。親戚中をたらい回しにされていた女の子を引き取ったんだけど、そのときのセリフもめちゃくちゃカッコ良くて、「15歳の子はこんな醜悪な場にふさわしくない。少なくとも、私はそれを知っている。もっと美しいものを受けるに値する」って言って引き取るんですよ。しかも、最近11巻が出て完結したんですけど……最後にまたこのセリフが関わってくるんですよね。
小瀬戸:え~そうなんだ!
長谷:へぇ~!かっこいい!
吉田:おすすめポイントその3は「両親を巡るミステリー」。
自動車事故で両親が2人とも亡くなってしまったっていう話ではあるんですけど……。お母さんが娘のためにノートに書き残していて、それはいいことではあるんですけど、むしろいいことすぎて本音なのかどうか……という感じで。そういったことを、ちゃんと全部繊細に描いていて、それを読んでいるうちに、いつの間にかお父さんのことも気になり始めるみたいな。そういう若干のミステリー要素も、最後まであるんですよね。
『違国日記』の魅力的な要素3つを語った吉田。この作品は先日完結したばかりで、コミックス最終11巻が発売中。作品に関する詳細は、ホームページや公式SNSでチェックすることができる。
番組情報
ニッポン放送初のVRアナウンサー「一翔剣(いっしょう・けん)」がお届けする、カルチャー・エンタメプログラム。YouTube Live上に『VR』空間を展開し、60分のラジオ番組を同時生配信! 一翔剣は、2019年に"HoneyWorks"ヤマコ氏のデザインによるVRアナウンサーとして活動開始。今回、アイドル・アーティストとして活動する西井万理那、末吉9太郎を番組パートナーに迎え、『VR』空間でコラボレーションしていく!!