長引くほどに映画界の危機!? 全米映画俳優組合のストライキ

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映画パーソナリティ・コトブキツカサがパーソナリティを務めるニッポン放送のインターネットラジオ番組「コトブキツカサのオールナイトニッポンi」(第312回)が更新。全米映画俳優組合のストライキについて語った。

長引くほどに映画界の危機!? 全米映画俳優組合のストライキ

※イメージ

今回は、番組リスナーから届いたメールをキッカケに『007』の新たな主演俳優は誰になるかという話題に。しかし、コトブキは「もちろん新たなジェームズボンドも気になるのですが映画界では今それ以上に注目すべき問題が起きている」として「全米映画俳優組合のストライキ」について語った。

「すでに情報を見た方が多いと思いますが、アメリカでは今、SAGと呼ばれる映画俳優の協会が、AMPTPという映画テレビ製作者同盟と交渉でストライキに入っている。一言で言えば俳優側とスタジオ側が、条件を巡って対立している」と現在の状況を触れ、「先に脚本家協会組合がストライキに入った頃から注目されていたんですが、今回のように脚本家と俳優が同時にストライキを起こすのは63年ぶりとのこと。これはかなり大変な事態だと思います」と話した。

今回のストライキに至った経緯としては「コロナ、物価高など要因はたくさんありますが、最も大きいと思われるのがAI問題と、サブスク(ストリーミングサービス)です」と解説。

AI問題については「最新の技術で役者の演技をAI化できるデータをスタジオ側が1日で撮影したとします。そのデータを使えばどんな演技の動画でも自由自在に作れてしまうんですが、役者側には1日分しかギャラが支払われない。そういうことが今後起こりうるとして、批判されているわけです」と解説。

サブスク問題については「これは言ってしまえば利益の配分が正しく払われているのかという部分での反発。映画界では過去にも歴史の中で俳優側とスタジオ側で交渉が続けられてきたわけですが、劇場公開時だけでなく、作品がソフト化された場合にはそれに見合ったギャラが配分されるという印税契約があるんです。しかし、ネットフリックスなどに代表されるサブスクサービスでの視聴がメインとなった現代ではソフト化される機会も減っていますし、サブスク視聴に関する詳細なデータは企業秘密として基本的に公開されないため、俳優側からの批判は以前から多かった」と指摘した。

今後の行方については「いつ解決するかは正直わからない」とした上で「ストライキが続いている間、SAGに加入している役者たちは映画宣伝に関わる仕事を一切できない。それは収入がストップするということなのでかなり厳しいわけですが、戦って俳優側の権利を守っていくことも必要…。一流のAクラスセレブの俳優たちは別として、ほとんどの役者はストライキが長期化すると死活問題。なんとか解決してくれると良いのですが……」と心配そうに語った。

また今回は、テレビ番組共演時に感じた日向坂46のメンバーのプロ意識についても語っている。

「コトブキツカサのオールナイトニッポンi」は「ニッポン放送 PODCAST STATION」公式サイト、その他の配信サービスで聞くことができる。

番組情報

コトブキツカサのオールナイトニッポンi

毎週木曜日に最新話を配信

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