日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之が11月14日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。10年ぶりに改定された北朝鮮に対する米韓の抑止戦略について解説した。
米韓、対北朝鮮の「抑止戦略」10年ぶりに改定
飯田)米韓の国防相会談がソウルで開かれ、北朝鮮の核に備えて両国で交わした戦略文書を10年ぶりに改定することで合意しました。
秋田)これまでも北朝鮮の核弾頭やミサイル状況に合わせ、米韓は計画的に同盟を強化してきました。今回もその一環ですが、弾みをつける出来事が最近ありました。
ロシアが弾薬の見返りにSLBMの技術を提供
秋田)北朝鮮がロシアに弾薬を提供していますよね。プーチン大統領はわざわざ極東で金正恩氏に会っています。問題は、見返りにロシアが何を提供しているかということです。エネルギーや食料ならまだいいのですが、ミサイル技術や核という話もあります。さらに、アメリカの専門家などが言うには、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の技術を提供しているかも知れないのです。
飯田)SLBMの技術を。
秋田)そうすると、「10年くらい掛けて北朝鮮はここまでいくだろう」と思っていたものが、極端に言えば一気に2~3年で核の能力が高まってしまうことになります。ロシアの北朝鮮支援が、新たなファクターとして脅威を増しているのです。
飯田)先日、極東で「プーチン・金正恩会見」がありましたが、宇宙センターのようなところで会っていました。「宇宙ロケット=ミサイル」ということでしょうか?
秋田)弾道ミサイルですね。ロシアも弾薬が足りず、カツカツの状況で北朝鮮に頼っている。北朝鮮も虎の子の弾薬を渡すのですから、いろいろな軍事技術をロシアから得ようとしています。ロシアは別に躊躇はないと思うのです。それがアメリカを牽制するものに使われるわけですから。
新たな構図のなかで米韓も10年ぶりに抑止戦略を改定
秋田)そのような新しい構図のなかで、米韓も10年ぶりに抑止戦略を改定し、対北朝鮮への能力を強めるという動きだと思います。
飯田)日本も他人事ではないですね。
秋田)そうですね。
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