大谷翔平「会見」で、一部の「水原氏の身代わり説」は解消できたのか
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サンケイスポーツの山田結軌記者が3月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。元通訳・水原氏による違法賭博問題についての取材対応を行った大谷翔平選手について解説した。
元通訳・水原一平氏の違法賭博問題で大谷翔平選手が取材対応
米メジャーリーグ・ドジャースの大谷翔平選手は3月26日早朝(日本時間)、元通訳の水原一平氏による違法賭博問題について取材対応を行った。
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「悲しい」表情で語る
飯田)大谷選手の表情はいかがでしたか?
山田)ご本人も会見のなかで言っていましたが、悲しいような、シリアスな表情でした。
飯田)信頼していた方が過ちを犯したことを「ショックだ」と表現していましたが、やはり言葉を選びながら話していたのでしょうか?
山田)ファイルした台本のようなものを用意し、それに沿って読み上げるのが大部分でした。ただ、冒頭と最後の方は用意したものではなく、ご自身の言葉でのコメントだったと見受けられました。
韓国での開幕戦後のミーティングまで何も知らなかった
飯田)内容としては「賭けたこともないし、知らなかった」ということですか?
山田)そうですね。
飯田)韓国での第1戦が終わったあと、チームミーティングで知ったということですが、寝耳に水だったのでしょうか?
山田)その通りです。冒頭にもあったように、大谷選手はまったく何も知らなかったようです。
大谷選手は送金を許可していなかった
飯田)捜査情報によると、大谷選手の口座から送金されたことになっているようです。水原氏は一定程度のお金を管理していたのでしょうか?
山田)そこについては言及がありませんでした。かつ今回は質疑応答もなかったので、真相はわかりません。
飯田)本人としては、送金を許可したわけではないということですか?
山田)「送金を許可していなかった」と理解しています。
飯田)今後もさまざまな情報が出てくると思いますが、周りの記者たちの受け止め方はいかがでしたか?
山田)いまは米メディアも含め、各メディアが原稿を書いている途中で、まだ直接彼らとは話していません。
「切り替えるのは難しい」にすべてが集約されている
飯田)山田さんはご自身として、どう感じられましたか?
山田)大谷選手の心境は複雑で、とても苦しかったのだろうなという印象を痛烈に受けました。会見の最後に「切り替えるのは難しい」と言って結んだのですが、そこにすべてが集約されているような印象です。シーズンが数日後に控えていて、きょうも試合がある状況のなか、集中しなければいけないのはわかりますが、大谷選手が言うように水原氏は公私をともにしてきた仲です。しかも、まったく疑いもしないからこそ、開幕戦のあとにすべてを知ったわけで、その精神的なダメージは計り知れません。
飯田)法的な問題も注目されますが、気持ちの面の整理も含めて、ここまで時間が掛かったのでしょうか?
山田)もちろん、本日をもって整理しきれたとは思いませんが、会見中は台本を用意して、それを読み上げながら慎重に言葉を発していました。短く言葉を切りつつ、通訳との掛け合いのなかで会見が進行しましたが、途中、間ができてしまうこともありました。台本を読むので考え込むことはないのかも知れませんが、言葉に詰まるときがありました。「事実を公にしたい、ご自身の口で説明したい」という気持ちはあるけれど、「口に出すこと自体が辛い」というような印象を受けました。
会見前までは「水原氏が身代わりになっていて、実際に(賭博を)やっていたのは大谷選手ではないか」という声も一部にあった
戦略科学者・中川コージ)大谷選手の場合は、企業が不祥事を起こしたときのような社会的責任や、政治家が不祥事を起こしたときのような政治的責任ではありません。その意味では、きちんとした形で法的責任を取った上で、「大谷選手自身がどうなるのか」が大事だと思います。アメリカの皆さんは大谷選手に対して、どんな心情を持っているのでしょうか?
山田)会見の前までは「水原氏が身代わりになっていて、実際に(賭博を)やっていたのは大谷選手ではないか」という声も一部にはあったのですが、今回の取材を受けて「どんな反応をしているか」は、まだ私自身わかっていません。法的なことや詳しい捜査については、専門家や弁護士の方々の仕事なので、そこもわかりません。今後、米メディアの論調や世の中の空気感がどうなるかということは、現時点では想像できません。
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