受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。

全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』。今回は世界文化遺産として登録されている、沖縄県の祈りの聖地「斎場御嶽(せーふぁうたき)にやってきました。

――さて、お二人には斎場御嶽がどんな場所なのかを詳しく知るために、専門ガイドさんと一緒に御嶽を歩くツアーに参加していただきます。ご案内していただくのは南城市ガイドの河野大和さんです。

小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。
河野:河野です。よろしくお願いします。早速、説明させていだきますね。沖縄では、お祈りをする場所のことを「御嶽(うたき)」と呼びます。沖縄には900~1000くらい御嶽があるのですが、その中でも斎場御嶽は最高峰の一番大切にされている場所なんです。
小林:すごいところなんですね。
河野:2000年12月には、斎場御嶽を筆頭に9つの御嶽をまとめて1つの世界遺産なっているんです。

小林:数ある中でも特に重要な御嶽が世界遺産になったんですね。
河野:正式名称が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」というのですが、実は、9つの中でも斎場御嶽が一番地味なんです。
寺内:最高峰なのに?
河野:歩くだけでは木とか岩とか森とか、そんなものしかないので、ここに何があった、どんなことをしたという部分が、説明がないとわからないんです。それ故に面白さがあるんです。
小林:だからこそガイドさんが説明してくださるんですね!
河野:おっしゃる通りです。今日はわかりやすく斎場御嶽のことをお話したいと思います。それでは行きましょう!

小林:あれ? 男子禁制って書いてあるんですが?
河野:こちらは元々、女性しか入れない場所だったんです。後でも触れますが、沖縄には女性が重要な役割を果たす文化があるんです。
小林:マイナスイオンがすごい!
寺内:ジャングルだね!

河野:夜になるとハブやマングースが出ますよ。
寺内:本当にハブとマングースが出るんだ!
河野:戦っているとこは見たことないですけどね(笑)。
寺内:あれ見て! すごい!
河野:あの島は久高島という島です。

小林:あそこだけ晴れている!

河野:沖縄によくある天気で、沖縄の方言で「片降い(かたぶい)」といって、向こうが晴れていてこっちは雨が降っているとか、こっちが晴れているのに向こうだけ降っている状態のことを指します。
寺内:「片降い」っていうんだ。おもしろ!
河野:久高島は「神の島」という別名があり、琉球を創ったアマミキヨという神様が最初に久高島に訪れて、その後、沖縄本島にやってきて御嶽を作ったと云われています。斎場御嶽もアマミキヨが創った御嶽の1つなので、格式が高いんです。 ここは久高島が見えるということで「遥拝所(ようはいじょ)」と言います。
寺内:ここを創ったくれた神様に向かって拝むんですね。
河野:アマミキヨはニライカナイという理想郷からやってきました。ニライカナイは沖縄では重要な言葉なんですよ。
寺内:「ニライカナイ」っていう沖縄料理屋さんありますよね!
河野:さて、ここが入り口です。 6箇所、香炉がお祀りされている拝所がありますので、そこを巡っていきましょう。
寺内:この石も当時からここにあったんですか?

河野:琉球国時代のものだと言われています。歴史のあるものが普通に置いてあるのが面白いところですね。
小林:この石も歴史的に価値のあるものなんですね。
河野:説明しないとわからないですよね(笑)。昔は一部の女性しか入れなかったので、他の人は入り口のここで手を合わせていました。「自分は○○から来た○○という者です。お邪魔します」と挨拶、礼をしてから、入りましょう。

小林:東京都世田谷区〇丁目○○マンション○○○からきた小林です。
河野:細かいですね(笑)。
寺内:琉球時代って何年ぐらい前なんですか?
河野:160年前です。明治維新の廃藩置県で沖縄県になり、最後の王様が終わった段階で琉球は終わっているんです。

寺内:何年ぐらい続いていたんですか?
河野:450年です。
寺内:江戸時代より長い!
河野:実際、当時の琉球の人たちは江戸巡りをしているんですよ。
寺内:当時は外交ってことですよね?
河野:はい。王様が行って、歌舞伎や、建物、食など、いろんな文化を琉球に持ってきているんです。歴史、文化が沖縄と本土では違うので、その違いが面白いと思います。
寺内:開けた場所がある!
河野:上に行きましょう。中までは行けませんが、6か所の拝所の最初がこの場所です。大きな石と香炉がありますよね? 香炉があると祈りの場所なんです。琉球王国は王様が政治をしていたのですが、もう一人、女性の権力者、聞得大君(きこえおおきみ)という方がいまして、ここは聞得大君が就任する場所なんです。

寺内:役職の名前ですか?
河野:役職でもありますが、神様のような存在でもあります。占いで感じたものを王様にアドバイスして、王様はそれを元に政治をしました。先ほども言ったように沖縄琉球文化は女性が重要な存在なんです。
寺内:ノロ(沖縄の琉球神道における女性の公的祭司)の頂点ですね!
河野:祈りの一番上の方ですね。
寺内:聞得大君が代替わりする時はここで儀式をしていたんですね。

河野:必ずここに来て、「これからこの国を守っていきます」という祈りをしました。
寺内:選ばれた人だけで行われていた儀式なんですか?
河野:皆で、大名行列のように首里から、ここまで来ますが、儀式には一部の方だけが参加していました。当時は五穀豊穣、国家繁栄の祈りでしたが、今の時代だと自分たちの健康や安全を祈る場所になので、せっかくですので祈りませんか?
寺内:受験生の健康と安全を祈りましょう!

河野:あちらにガジュマルの木がありますよ。
小林:ガジュマルの木だ!

寺内:すごい!
河野:ガジュマルは上から根を張っていくので、これが根なんです。
寺内:根が丸見えなんだ!
河野:種の入った鳥の糞などが岩に落ちて、芽を出して育っていくんです。「移動する木」と呼ばれていて、根っこを広げて少しずつ移動するので、50年後、100年後に来たら、違うところにあるかもしれないので、ぜひ50年後にも来てください(笑)。
寺内:岩に生えているように見えるんですが?

河野:岩の上に実が落ちて、そこから根っこを張ったんでしょう。岩を貫通してしまうので、木にガジュマルの木ができたら、その元の木は朽ちちゃうんですよ。
小林:それだけ強い木なんだ!
河野:生命力が強い木だと言われています。
寺内:まさに当時の琉球王国を示すかのような!
河野:いい例えですね(笑)。さて、ここが2つ目の拝所です。

寺内:あそこだ。奥に香炉がある!
河野:香炉が拝所の目印になるので、分かりやすいですよね。
寺内:この洞窟部分は岩ですか?
河野:厳密に言うとサンゴなんです。
寺内:サンゴなんだ!?
河野:沖縄は元々、海底から隆起しているので、全て海の中から出てきたものなんです。こちらは、琉球石灰岩といって、何万年前の時代には海の中にあったサンゴなんです。

寺内:上がガジュマルだ! すげえ!
河野:特殊な形をしているので、祭壇も高いですよね。名前は「寄満(ゆいんち)」と言います。

小林:あの甘辛いソースが美味しいですよね。
寺内:油淋鶏ね(笑)。
河野:でも、ちょっと近いかもしれないです。
寺内:え? 油淋鶏が近いことなんてある?

河野:寄満は食べ物に関する場所なんです。首里城にもあったもので、王様の台所だったんです。小さな島国ですから、何ヶ月もかけて船で貿易をするんですが、無事に帰ってこれるようにと航海安全を祈った場所になります。
寺内:これから受験という航海に出る学生たちに祈ろうか!
小林:お腹が空いたらバーミヤン、油淋鶏!
一同:(笑)。
河野:食べ物に関することをクイズ出していいですか?

小林:ミステリーハンターだ(笑)!
河野:問題です。沖縄で一番使われる食材は何でしょうか?
小林:小麦じゃない? だってオレ、中華そばを2日間で3回も食っているからね。
河野:違いますね。ただ、中華そばの汁に入ってるかもしれない。
小林:カツオだ!
河野:近い!
小林:昆布!

河野:正解! よくわかりましたね。
寺内:昆布!?
河野:実は沖縄料理は昆布出汁なんですよ。でも、沖縄では昆布は取れません。基本的には北海道ですよね?

寺内:利尻のイメージ!
河野:昆布は300年前、18世紀に貿易で沖縄に入ってきました。沖縄では豚肉をよく食べますので、豚と昆布の相性がとても良いということで、昆布を沖縄でよく使うようになったんです。
寺内:グルタミン酸とイノシン酸で、旨味の相乗効果!

河野:詳しいですね(笑)。日本で一番昆布を使っているのが沖縄県って面白いですよね。「ちゃんぷる文化」と言うんですけど、外のものを自分たちのものにアレンジしちゃうのが沖縄文化なんです。アメリカ統治時代にはタコライスができたし、僕のおばあちゃんはハンバーガーが大好きなんですよ。
小林:沖縄文化は寛容にいろいろ取り入れていくんですね。
河野:島なので、日本、中国からの文化も受けざるを得ないんです。そして、それを調和する、ちゃんぷるする、という文化なんです。
寺内:それが寄満で学べるんですね。
河野:受験生の皆さんも、これから大学に行ったり、社会人になるにつれて、いろんな人とちゃんぷるしないといけないですからね(笑)。さて、ここで受験の航海安全を祈りましょう!

小林:ここから見る木々もすごいですね。

河野:この辺りは最近、整備が終わったばかりなんですよ。
寺内:この下の道もサンゴなんですか?
河野:サンゴです。世界遺産になってから来る人が多くなって、ガタガタして危なかったので3ヶ月かけて修繕しました。

寺内:これまた雰囲気がありますよね。
河野:さて、3つ目と4つ目の拝所にいきましょう。
小林:壺がある。
河野:せっかくなので名前を読んでいただきましょう。

小林:「雪だるま、甘エビ」
寺内:「ぬーぬーぬぬぬぬ」
河野:違います(笑)。「アマダユルアシカヌビー」です。
寺内:何を意味してるのか全くわからない(笑)。
河野:何だと思いますか?

小林:神聖な水!
河野:今、立て札を見ましたね(笑)。
寺内:見んなよ!
小林:なんだよ。聖域でキレんなよ!

寺内:「カンニング逆ギレ」された! 受験生の反面教師だ!
河野:(笑)。見える日と見えない日がありますが、今は雨が降って水が染み込んでいるのでよく見えますね。

小林:水がポタポタと落ちていますね。
河野:鍾乳石から垂れている、この水に対して祈るんです。この水がとても神聖で大事なもので、聞得大君に就任するときに、この水をおでこにつけるんです。それをしないと神と同格になれないんです。受け皿となっている下の壺はコンクリートで固められていますが、これは再現で、琉球国時代はちゃんとした壺が置いてありましたが、どこかのタイミングでなくなってしまったんですよ。

小林:盗まれたんですか?
河野:真相は謎なんです。
寺内:当時の壺がどんなものだったかといった資料は残っているんですか?
河野:白い焼き物の壺があったと聞いています。
小林:待って! あれ素敵すぎだろ!

河野:サクラランですね。この時期に咲く花です。ここで咲くのは珍しいですね。

小林:素敵な咲き方しているなー。
河野:そして、こちらが最後の5つ目と6つ目の拝所です。

寺内:ここは入れないんだ。
河野:コロナ前までは入れたんですが、落石があって危ないということで、今は入れなくなっています。
小林:この奥に香炉が2ヶ所あるんですね。
河野:この奥の石畳がある空間は「三庫理(さんぐーい)」といって、すごい場所なんです。あの石畳を昔、修繕で剥がしたときに出てきたものがこちらになります。

寺内:えー!?
河野:中国のお金、厭勝銭(ようしょうせん)と、金の勾玉が3つ出てきたんです。この勾玉は日本には4つしかなく、そのうち3つがここで出てきたんですよ。
小林:中国との貿易の歴史があったことの証拠ですよね。
河野:当時の琉球が持っていた財宝がここに埋まっていたんです。
寺内:宝物庫ってことですか? それとも誰かが祀られてるんですか?

河野:いい質問ですね。
寺内:ありがとうございます!
一同:(笑)。
河野:いろんなお話があるのですが、当時、琉球は天気が悪かったり、病気が蔓延していたりと、国として悪い時代だったんです。当時の王様と聞得大君が「神の怒りじゃないか」と、その怒りを静めるために、自分たちが持っているものをここに捧げて、その時代を乗り切った、というふうに聞いています。

寺内:お供え物みたいなことですね。
河野:近いと思います。たくさんの御嶽がある中で、なぜここに埋めたのかは不思議ですよね。
小林:でも、ここの抜け感はすごく綺麗ですからね。
河野:僕たち一般人が見てもちょっと特殊な感じがしますよね。
寺内:当時の人たちが削ったんですか?
河野:地層が倒れて割れたんじゃないかと聞いています。正面突き当たり右側に15個の香炉が置いてあるのですが、なぜ15個だと思いますか?
小林:また、ミステリーハンターだ!
寺内:わかった! サンゴだ! 3×5=15!

河野:さんごじゅうご(笑)。さすがですね。だけど、違います!
小林:15代だったから?
河野:すごい! 正解です! 450年の琉球の歴史の中で、聞得大君が15代ということを表しているんです。
小林:聞得大君が15代まで続いたと看板に書いてありましたからね。
寺内:でも、3×5=15は合ってますよね?
小林:合ってないわ(笑)。てかさ、お前、そんな格好で来んなよ。恥ずかしい!

寺内:昨日の夜、ドン・キホーテで買いました(笑)。
小林:聞得大君に怒られるぞ(笑)!
河野:最後に、なぜ世界遺産になったのかをお話させていただきます。1つ目の理由は、中国のお金や勾玉などが出てきた場所だということ。2つ目は15代続いた歴史のある聞得大君が祈りをしていた場所だということ。3つ目は、今も昔も変わらずお祈りをする神聖な場所である、ということで、世界文化遺産になったんです。

寺内:今もお祈りの行事などは行われてたりするんですか?
河野:御神といって、お祈りする人たちが今も定期的に来られています。
寺内:この15個の香炉は盗まれたりはしなかったんですか?
河野:実は5~6年前に1個だけ盗まれたんですよ。
小林:最悪だ!
河野:でも、戻ってきたんです。
寺内:戻ってきたんかい!
河野:「持っていかないといけない」というお告げを受けて、盗んでしまった、というニュースにもなりました。
寺内:お告げで盗んだんだ! でも、戻ってきたということは、当時の15個が残っているということですか?
河野:はい。こちらも普通に置いてありますけど、琉球国時代の頃のものなので、160年以上前のものになります。当時の聞得大君はここに入って、祈りをして、出てきた時には神として生まれ変わった、という形になりました。
寺内:つまり、我々がここで祈りをすることによって、受験生が大学生として生まれ変わるんですね!
河野:なったら最高ですね(笑)。
小林:では、ここは「15代」を正解しました私めの方が!

河野:当時は「琉球の国を守る、動かす」という祈りだったので、受験生のために「自分の勉強で日本を動かすんだ! いい国を作るんだ!」と、そのくらい強い祈りをしましょう!

寺内:いや、神聖だな!
小林:大変、勉強になりました。本日はありがとうございました。
河野:こちらこそありがとうございました。

――沖縄県の祈りの聖地、斎場御嶽はいかがでしたか?
小林:恥ずかしながら、世界遺産・斎場御嶽を知らなかったんですよ。
寺内:恥じることないよ。僕も知らなかったもん。
小林:ガイドさんと一緒に周ったのが良かったですね。細かく教えていただけましたし、正直、最後の拝所以外、自然崇拝すぎて、気づけないと思います。
寺内:エピソードを聞きながら拝所を巡るのは貴重な体験だったよね。
小林:おじさんになると、歴史が好きになるから、学べるのが嬉しかった。
寺内:しみじみ「年齢重ねてよかったな」って思うよね(笑)。今まで歌と食で沖縄感じてたけど、初めて歴史の面で沖縄に触れられた気がしましたね。
小林:僕は普天満宮でも感じましたけどね。
寺内:いや、あれはテーマパークの作り物だから。
小林:そんなことねーよ(笑)。
寺内:受験生の思いが届くように、とちゃんと6か所で祈ってきましたからね。
小林:僕たちが祈ったので、安心して受験勉強励んでいただければ(笑)。
寺内:そして、琉球王国のように強く繁栄していただければ! さて、次回はどこに行くのか! 7月の『おうえんしナイト』も見逃すな!
次回は、東京都の合格祈願スポットの情報をお届けします。ご期待ください。
<斎場御嶽>
住所:〒901-1511 沖縄県南城市知念字久手堅539
HP:https://sefa.okinawa/sefautaki/
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おうえんしナイト
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