プロ野球交流戦で強い!といえばソフトバンク。
両リーグ最速の40勝を達成して、2位ロッテに8.5ゲーム差をつける独走態勢に入りました。
さまざまな条件があるものの、最短で6月16日に優勝マジックが点灯し、最速優勝が8月10日というのですから驚異といわざるをえません。
これまで、マジック点灯の最速は1965年の南海で7月6日ということで、まさにプロ野球記録へ挑戦しています。
交流戦では巨人に3タテ。よけいに強さが際立ちました。ちなみに対巨人は6連勝。
このカードの直前、工藤監督は
「セ・リーグ専用の野球はできない。普段通りにやれば負ける気はしないけどね。」
とポロリと漏らし、あわてて
「あっ、これは原稿にしないで。」
と念を押しました。が、実際にその通りになったのです。
12日のヒーローはプロ13年目の城所でした。
走塁と守備のスペシャリストが、2番でスタメン出場。自身初の2打席連続ホームランを放ちました。
でも、マグレではありません。
イチローがオフの自主トレで『城所 待機中』とプリントされたTシャツを着ていたほどの知る人ぞ知る選手です。
そうはいっても、打った城所もすごいが、打て!のサインをおくった工藤監督も抜群のさい配。
初回、先頭の今宮が出塁。となると、城所にはバントを-というのがセオリー。
でも、巨人の先発、高木が
「ボールが引っかけていたし、変化球も浮いていた。それなら、引っ張っても今宮くんがサードにはいける。」
工藤流は、ベテラン、中堅、ルーキーにかかわらず、強制をしない。
「どう、ヤル気はある。」
というもの言いをする。加えて、
「監督が、チームをつくっているわけではない。ぼくは、すべての選手へ、1年でも長く野球をほしい、とだけ思っている。それだけですよ」
と話します。目指すのは、3連覇。
工藤監督にとって理想の指揮官は王監督。
1996年5月に起こった生卵騒動を引き合いに出して
「移動バスをホークスファンが取り囲み、チームが最下位だったから腹を立てて、生卵を投げつけた。ぼくもチームにいたからね。そんな時、王さんは新聞、テレビ、雑誌などの取材で選手がダメと一切、いわなかった。すごいことだと思う」
(原文)青木政司
6月13日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」