『非常口』や『トイレ』、『エスカレーター』など、“見ればそこに何があるのか、ひと目で分かるマーク”をよく見かけられると思います。これを『ピクトグラム』、または『ピクトグラフ』といいます。
『絵文字』や『絵言葉』など意味があります。
『ピクトグラム』はヨーロッパで生まれたものですが、日本で広く使われるようになったキッカケは、1964年(昭和39年)の東京オリンピックだそうです。
当時は今のように、日本を訪れる外国人の方の数は多くはありませんでしたが、そんな中、世界的なイベントであるオリンピックが、日本で初めて行われることになりました。
ところが問題となったのが『言葉の壁』でした。
当時の案内板は、日本語の表示のものがほとんどでこれでは外国人の方々には、意味が通じません。
そこで、東京オリンピックのデザイン部門の委員長をされていた勝見勝(かつみ・まさる)さんという方が“全ての国の言葉を案内板に表示するのは不可能なので、絵文字を作ろう!”と、おっしゃったそうです。
そんな勝見さんの所には、若手のグラフィックデザイナーが大勢集まって、その結果、いくつもの『ピクトグラム』が誕生しました。
例えば『陸上競技』『体操』『ボート』などの競技種目から、『トイレ』や『公衆電話』といった公共施設や設備を表すものまで、様々だったそうです。
この日本の『ピクトグラム』が高い評価を受けたことで、その後のオリンピックでも、それぞれの開催国がデザインを変化させながら、受け継いでいるそうです。
そんな歴史から『オリンピックのピクトグラム』は“絵文字の国際リレー”とも呼ばれているそうです。
シンプルで、かつ分かりやすい絵文字ですよネ。
(2016/9/29放送分より)
スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい
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