生産量日本一を誇る「千葉の梨」が初競り
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24日朝、東京都大田区の大田市場で千葉県いすみ市と一宮町で収穫された「幸水」の初競りが行われた。

千葉県産梨「幸水」 初競りの様子
千葉県は、江戸時代から続く梨の産地で、生産量・栽培面積・産出額ともに日本一を誇る。土壌条件や気象条件にも恵まれているのも特徴のひとつで、千葉県に多い火山灰土壌は、栄養分を保つ力が強く、排水性も良いことと、三方を海に囲まれた温暖な気候もあって梨の栽培に最適といわれている。

初競りの千葉県産梨
千葉県では全国で最多の毎年約2万トンの梨が生産されていて、中でも「幸水」は、品種の中で最も収穫が早く、生産量も全体の半分を占める。甘みが強く、人気が高い品種のひとつ。初競りでは、3トンあまりの梨が次々と競り落とされ、1箱10kg20玉で1万円の値を付けた。

株式会社松源 野村崇晃さん
仲卸を務める株式会社松源の野村崇晃さんは、「毎年、夏の初競りに参加していて、高級果実店や百貨店に出荷している。梨は皆さん待っていてくれている。自信をもってお客さんに提供できる」と述べた。

東京青果株式会社 果実第3事業部 佐藤純哉主任
競りをおこなった東京青果株式会社の佐藤純哉主任は、「今年は単価が高いという状況。ただ、千葉県産は食味、食感とも評価が高く、期待している部分もあるのでそれに対する値段かな」と述べ「いよいよ梨の時期に入ってくるので、消費者の方により多く手に取って食べて頂きたい」と話した。

長生農業協同組合園芸課 井上雄太課長
長生農業協同組合 園芸課の井上雄太課長は、「無事に初競りが終わって胸をなでおろしている。お盆前までは幸水の出荷がピークを迎えるので農家さんと協力して市場に売り込んでいきたい」と述べた。幸水は2万8千ケース、280トンの出荷を見込んでいる。梨の食べ方としては「梨はすぐに食べた方がおいしいので、手元に届いたら冷蔵庫に入れて頂いて、甘いシャリシャリ感を味わって、夏の風物詩を楽しんで頂きたい」と魅力を語った。

千葉県販売輸出戦略課 松尾真奈課長
千葉県販売輸出戦略課の松尾真奈課長は、「今日の初競りを見てかなり活気があった。初めての千葉の梨を楽しみしてくださっている方がたくさんいる」と期待。「日本一の産地である千葉の梨がこれからシーズンを迎えるので、是非皆さんに美味しさ味わってもらいたい」とアピールした。