ワールドカップ6戦全勝! 「もっと伸ばせる手応えを感じている」女子スピードスケート・小平奈緒(30歳) スポーツ人間模様

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名前はかなり以前から聞いていますが、女子スピードスケート・小平奈緒選手の活躍がとにかくすごい。今シーズン、出場したワールドカップ6戦で全勝。それも、圧勝が続いています。

Nao Kodaira

Nao Kodaira (L) and Maki Tsuji of Japan during women's 500m race at the Speed Skating World Cup in?erlin,?ermany, 28 January 2017. Photo: Soeren Stache/dpa 写真提供:時事通信

2010年バンクーバー五輪、女子団体パシュートで日本スピードスケート初の銀メダルを獲得。ソチ五輪では個人種目の500メートルでメダルの期待を集めたものの、5位に終わりました。

「こんなはずでは。このままでは終われない」。

一大決心した小平は、練習拠点をオランダへ移します。何しろ、オランダにはプロスケートチームが10チーム以上もある。それも選択したのは、チーム・コンティニュ。トップに君臨する強豪でした。

決意を示したのは、単身で乗り込んだ心意気。英語が得意なわけではなく、片言でしたが、さまざまな手続きはすべて自身で行った。

「まずは、食事をどうしたらいいか。どうやって、オランダでお米やおみそを手に入れることができるだろう。食品店を探すところからです」

と振り返っています。

オランダではとりわけ、シーズンオフの夏のトレーニングが参考になったそうです。通常、国内では、夏場は基礎体力作りに明け暮れる。バイクを漕ぐ。筋力トレーニング、坂道を全力疾走など、ひと昔前のスポ根の世界が展開されます。

ところが、オランダでは限界まで追い込むことを良しとはしません。

「考えてみると、冬のシーズンになる前にくたくたになってしまった。私には合わなかったのかも」。

最もタメになったことは、「怒り狂った猫のように」でした。ボーズ・キャットになれ! 2年間、いつも繰り返し言われたそうです。
猫は攻撃に移る際、肩を上げ、重心を低くする。スケーティングのフォームもそうでなくてはならない。

2月は正念場。9日からプレ五輪という位置づけの、世界距離別選手権が韓国で行われます。会場は平昌五輪のリンクを使用するだけに、ここは何としても勝たなくてはなりません。そして、20日に北海道・帯広でアジア大会が開幕し、直後には世界スプリント選手権。「記録を、もっと伸ばせる手応えを感じている」とボルテージが上がります。

この調子の良さを1年後の平昌五輪までぜひ続けてほしいものです。

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1月30日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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