2年連続、プレーオフで「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」を制した松山。これまで、日本人選手の米ツアー最多優勝は丸山茂樹の3勝でしたが、ツアー本格参戦4年目で楽々とクリアしました。
米ツアーで最多観客動員を誇るのが今大会です。アリゾナ州のTPCスコッツデールは避寒地としても有名で、この季節がベストシーズン。この1週間の入場者は史上最多を更新する65万5,434人で、大会3日目には20万4,906人のギャラリーが訪れています。わずか1週間で日本男子ツアーの年間入場者数を楽々と上回ってしまいます。
人気の秘密は会場が広大で、トーナメントだけではなくさまざまなアトラクションが行われることです。加えて、飲食がバラエティーにとんで、夜にはライブまであり、まるでお祭りのようです。
一方で、名物ホールとなっているのが、16番のパー3。コースの周囲、360度にスタンドが配置され、このホールだけで2万人を収容できます。スケールの違いをまざまざと感じるロケーションで、世界一うるさいホールとの異名があります。
日本人が想像もつかない所でプレーして、2年連続の優勝。これでまた、松山は念願の日本人男子メジャー制覇へ近づいたといえるでしょう。この日、スタンドからはヒデキコールが巻き起こりました。すっかり、米ツアーの顔として認められたということでしょう。
優勝会見で、どんなお祝いをするかと質問されると、
「時間があればお酒を飲みたい。祝うのは、お酒を飲むぐらいです」
このひとこと。
このあたりが、松山が変わったといわれるポイントでしょう。以前は無骨一辺倒で、ジョークをまじえたコメントなど一切、口にすることはなかった。要は、ゆとりが出てきたということかもしれません。
よくアスリートといえば、節制に次ぐ節制で、トレーニングをガンガン行って食事もトレーナーなどの作成するメニュー通りというのが、一般ファンが思うところです。確かに、松山もゴルファーとは思えないようなトレーニングメニューをこなしていますが、節制だけでは身が持たない。お酒を飲んだ後、ラーメンを2杯食べる。時には、そんな一面もあります。
最新の世界ランキングでは5位のままですが、今の勢いならトップ3へ入るのは時間の問題。いよいよ4大メジャーの開幕戦、マスターズへ期待がふくらみます。
2月7日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」