4/4(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
別荘『マー・ア・ラゴ』で習近平国家主席と米中首脳会談
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
習近平国家主席に影響力の行使を促すと言明
アメリカのトランプ大統領はイギリスの新聞のインタビューで、北朝鮮の核ミサイル問題について「中国が解決しようとしない場合は我々が対処する」と述べて、アメリカ単独で対処をすることも辞さない考えを示しました。また今月6日からの米中首脳会談で、北朝鮮に対し影響力を行使するよう、習近平国家主席に促すと強調しました。
高嶋) 圧力をかけますね。「お前のところがやらねえんだったら俺は単独でやるぞ!」と。景気は良い話ではありますけども、本音はどうでしょうか。
森田) トランプ大統領はもともと北朝鮮についてはオバマ前政権の弱腰外交が核開発を許したと非難し、軍事力行使も排除せず戦略の練り直しを進めております。また中国がこれまでほとんどなにもしてこなかったという批判も繰り返してきました。トランプ大統領は2日のイギリスの新聞、フィナンシャルタイムズ紙電子版のインタビューの中で北朝鮮について「中国が解決しようとしない場合は我々が対処する」と述べまして、アメリカ単独で対処することも辞さないという考えも示したのですが、ただ具体な内容については言及を避けております。またトランプ大統領は6日と7日に南部フロリダ州の別荘『マー・ア・ラゴ』で行われます米中首脳会談で、習近平国家主席に対し北朝鮮で影響力を行使するように促すと強調しています。またトランプ大統領は最近Twitterで「対中貿易赤字」ですとか、中国への雇用流出についても不満を表明しまして、米中首脳会談は難しいものになるとTwitterでトランプさんは牽制していますね。
トランプ大統領は北朝鮮のボールを打つことができるのか
高嶋) トランプ大統領は単独攻撃まで匂わせて、中国に「北朝鮮に対して圧力をかけろ」という駆け引きをやっているようですが。
富坂) そうですね。中国は今回の首脳会談に乗り気ではないみたいですね。
高嶋) ああそうですか。
富坂) 実は先月の26日から先遣隊が行っていますが、あまり見通しが良くないということですね。そもそも中国側から見たとき、今回は成果が出ないですよね。ただある程度、大国間のあれこれを落ち着かせなければならないというのがまず1つあって。もう1つは北朝鮮問題ですよね。これに対してアメリカの関与の仕方、それをかっちりさせないといけない。トランプさんが外交にグリップしているのかと見極めないといけないところですよ。トランプさんは外交をもう手放しているのではないかとも見られるわけで、そこを確認する意味はあると思いますね。
高嶋) 外交を手放しているように見えるから、世界がちょっと安心したというところがありますよね。ところがトランプさんは最近やることなすことが全部否定されて、どこかで自分の力を発揮するというか。北朝鮮に対しては「打席に入ったら思いっきりバットを振るぞ!」ということがなきにしもあらずと。
中国が狙うのは対米投資の拡大
富坂) アメリカ国内での影響を考えると、北朝鮮に対してあんまり興味がないと思います。やはり利益を持ってきたと比べたらはるかに小さい。だから米中の成果を求められると思いますが。実際の問題にはあんまり影響しないで、中国が凄く譲歩をしてアメリカのためにということはたくさんできる問題なので、難問だとは思っていないですね。
高嶋) 中国は譲歩するというか、話を聞くゆとりがあると。
富坂) むしろ中国は対米投資というのは拡大したいところ。これを制限しているのはアメリカの方です。最先端技術に対しては、厳しく中国のお金を入れないようにしています。投資協定をきっちり結ぶとなると、どばっと中国からお金がきます。例えばデトロイトというのは中国が全然影が出ないのに賛成しましたが、これはチャイナマネーですから。そうやり方というのはいくらでもありますので。
高嶋) 貿易赤字をつつかれるからなんとなく気がしないということではないと。
富坂) 全然違います。
高嶋) 習近平の急追の原因はなんですか?
富坂) 中国から見た時の成果が出ないことですね。なにか持って帰るということがほとんどないので。だから今回は乗り気しないということですよ。