4/11(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！④
国連憲章の個別的集団自衛権に当たるかが焦点となる
7:10～やじうまニュースネットワーク：コメンテーター富坂總(ジャーナリスト･拓殖大学教授)
シリア情勢の打開目指す～イタリア中部ルッカで開かれたG7外相会合･右奥が岸田外相=20170410 写真提供：共同通信社
G7先進7か国外相会合が開幕イタリア中部ルッカで10日、G7先進7か国外相会合が開幕しました。アメリカがシリアへのミサイル攻撃に踏み切り、アサド政権の後ろ盾であるロシアと欧米との緊張の高まりが懸念される中、情勢の打開に向け強い結束力を打ち出せるかが焦点となっております。
森田）G7の外相会合がイタリアで開かれておりまして、トランプ政権発足後初めてのG7外相会合なのですが、12日にアメリカのティラーソン国務長官がロシアを訪問しますので、この間のシリアへの攻撃について各国の支持を固めたい考えです。先ほどアメリカのマティス国防長官が今回の空軍基地への攻撃について声明を発表しまして、燃料庫や弾薬庫、アサド政権軍が持つ航空機の2割を損壊して、空軍力に打撃を与えたと戦火を強調しました。ロシア国営テレビは航空機9機が破壊されたと伝えておりますが、アメリカ中央軍の報道担当者は少なくとも20機を破壊したと伝えております。それからAP通信はアサド政権による化学兵器を使った空爆について、ロシアが事前に把握していたとアメリカ当局が結論付けたと伝えました。空爆の怪我人が運ばれた病院の上空でロシアが運用する無人機が飛んでいたとわかったということですね。こうした中アメリカのCBSテレビの世論調査によりますと、今回シリアへのミサイル攻撃についてアメリカ国民の57％が支持しているということです。
対立深まる米露関係高嶋） トランプさんは当初、アサド政権は認めると。まずはIS壊滅ということでロシアと手を組むようなことを言っていましたが、考え方が急に変わってしまって。それに対する分析はどう見ていますか？
富坂） Very flexible personと言ったときには驚きましたけど。次々と手足をもがれるように、選挙中に言っていたことをひっくり返されているわけですよね。もともとあった、ロシアを最大の脅威と思うアメリカの外交に戻っています。ティラーソンさんに始まり、マティスさん、フリンさんが辞めて。着々と慣性力が働いているというように見ています。
高嶋） 女性や子供が殺された映像を見て、ハートからくるという発言を大統領がするのは珍しいのですが、それにすぐ反射して攻撃したということはその通りですかね？
富坂） もう少し準備をしていたと思いますけどね。これはどこまで聞いても我々のレベルでは真相を知りえない。これから全く反対の論議を国連でやると思います。今回アメリカがやったことは国連憲章の個別的集団自衛権に当たるのかというところが焦点になってくると思います。でもこれだってわからないです。だから、これが正義かどうかということではなくて、米露関係が大変になるということを我々は見ておけばいいと思いますよね。
高嶋） ロシアもやることだけやって、非難するときは侵略だとか言って。
富坂） 互いに侵略とか言っていますからね。
