2065年には人口が3割減少~一人の高齢者を1.2人で支えることに!高嶋ひでたけのあさラジ!

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4/11(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

50年後どころか10年後でも大変な高齢化
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

平成27年国勢調査による基準人口 平成27(2015)年10月1日現在


深刻な人口減少~50年後にやってくる超高齢化

2065年の日本の推定人口は8808万人で、一昨年の人口と比べると50年間で3割減るとした国の研究機関の予測がまとまりました。人口が1億人を割り込むのは前回の推計から5年遅い2053年となりましたが、政府が目標とする2060年に1億人程度という人口の実現は厳しくなりました。

高嶋) よく南北問題と言われますけれども、赤道を挟んで南の方は人口爆発、北の方は煮詰まってしまってこれからどんどん減っていく。日本も例外ではないということですが50年後には8808万人。詳しい所をニッポン放送報道部森田耕次解説委員です。

森田) 日本の将来の推計人口については国の機関であります、国立社会保障人口問題研究所が国勢調査に合わせておよそ5年ごとに見直しておりまして、この数字が社会保障を始め政府の政策や長期計画の基礎資料として使われておりますが、日本の人口は2008年をピークに減少傾向に転じております。昨日公表されました推計人口によりますと、一昨年2015年に1億2700万人だった人口が、50年後の2065年にはおよそ3割減って8808万人となります。また女性一人が生涯に産む子供の推定人数、合計特殊出生率は50年後の2065年に1.44、これは前回の1.35よりは若干良くなっていて、このところ30代40代の出生率の上昇を受けたものだということですが、ただ50年後の65歳以上の割合を見ますと38.4%。これは一人の高齢者を20歳から64歳の働き手1.2人で支える計算になります。超高齢化は避けられないということですが、菅官房長官は昨日の記者会見で次のように述べております。

菅) 今後ニッポン1億総括躍プランに掲げた政策を、強力に推進をし、実績値がかなり改善していけば、特殊出生率や総人口の推計値もさらに上昇する、このように考えます。

森田) ただ人口減少は楽観視する状況にないというのが専門家の意見でして、年金の分野では今後さらなる支給抑制策が迫られる可能性も出ていますし、介護保険についてはいま原則一割のサービス利用の自己負担割合を高所得者は3割にしようという法案をいま国会で審議しているところでもあるわけですよね。それから15歳から64歳の生産年齢人口は50年後に41%も減るということで、いまでも運輸とか建設など人手不足が強まっている中で、これからは自動化やロボットの導入とか、企業によってはそういう対策も迫られる可能性があるわけですね。


良いときの経済状況の数字はあてにならない

高嶋) どこの国でも高度経済成長みたいに乗る働き手がちょうど人口の上手いふうに構成されまして。ガンガン上がっていくという夢をもう一度をいうことですが、富坂さんに言わせるとそれは違うと。二度と戻らぬ青春時代だと。だいたい成熟国家はそうですよね。

富坂) そうです。高速発展のあとにやってくる青春時代の終わりというのは、中国がいままさにその時代に入っています。このときに気を付けないといけないのは、高い勾配を上っているときが普通だと思ってしまうので、福祉とかはそこでガッと広げ、この勾配をキープしようということで公共事業を打つ。これはのちのち重くかかってくる。

高嶋) 机上の空論で、良いときの数字をあてにして、何年か経つとこれだけになってくるという。ところがそうはならないという落とし穴がある。

富坂) 正直日本人のいまの生活スタイルは世界に比べるとすごく高いですよね。でも不満はあるでしょう? どこを基準に見ているかということで、あまりにも良いときを基準として。政治も結局は人気商売なので「駄目だ駄目だ」と言われると答えようとするでしょう? 財政出動とかそういうことで答えていくとあとにつけが残ってくるので。中国を見ていて、実は民間の活力で社会保障のところを送りになっているところが多いのですが、今度は国でやろうとしているわけですよ。ウィングを広げてしまうと狭められないので、重くなってくるわけですよね。

高嶋) 政治家というのは「明日はバラ色」しか言いませんからね。

富坂) そうなってくると人々の苛立ちというのは戦争に繋がっていきかねないので、そういうことを繰り返していくのをやめたほうがいいと思います。自分たちでどうにかしていく。

高嶋) 足元をちゃんと見ろと。だけど投票して欲しいから消費税の増税を伸ばして、1兆円の債務を抱えてもまだ平気だという評論家や政治家は山ほどいるわけですよね。

富坂) 根拠はどうなのと訊きたいですよね。

歴史を辿るとこれだけ戦争がなかった時代は珍しい
高嶋) 考えてみると私は戦時中の生まれですが、歴史を辿るとこれだけ戦争がなかった時代なんて言うのも珍しくて、これだけ豊かになった。アイスクリームの歌を知っています?

富坂) 知らないです。

高嶋) 童謡で、昔は王子様とお姫様しかアイスクリームを食べれなかった。それをいまは私たちがぺちゃぺちゃ食べているという歌です(笑) 食べるものも着るものも昔に比べたらえらく豊かになりまして。みんなが王子様、お姫様の暮らしをしているわけですよ。だけど人間は貪欲でね。咲くほどピークのときの成長期に合わせて社会福祉を考えるとおっしゃっていましたが、上手くいかないので公共事業をどんどんやって無駄なお金を使っていくと。それの繰り返しで、こういう数字が出ると政治家はなにか見直したりしますか?

富坂) どうですかね。あまりにも遠い数字が出ていますので、50年後なんて言わないで、10年後でもちょっと大変になってきますよね。

高嶋) もう大変になってきましたもんね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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