4/11(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
まだまだ洋食文化のない中国人~売れない乳製品
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
中国の外食産業~苦戦する乳製品高嶋) 富坂さんというと中国事情ということで、今日は中国の外食産業の話を伺いたいと思います。ここに外食産業の営業的な利益という市場規模のデータがありますが、アメリカが1位、日本が2位、中国が3位で15兆円だと。
富坂) 15兆円ねえ。日本が25兆円と訊くと「ええっ?」という感じですよね。
高嶋) 日本は25兆円なのですか? 10兆円も違う。
富坂) いまは所得が上がってきているので、2倍の50兆円くらいあってもおかしくはないと思います。その中で乳製品の伸び悩みというものがあるという話です。
高嶋) 乳製品?
富坂) 我々は洋食にすごく馴染んでしまって普通に牛乳を飲んだりしますけど、中国人の体には牛乳は合わず消化しないこともある。私も子供のとき、クラスの何人かは牛乳を飲むとお腹を下すという子が」いました。
高嶋) 私も冷たい牛乳を飲むと腹にきましたね。
富坂) 東アジアの人は牛乳を受け付けない体というのが伝統的にあるので、それは中国にも多くあります。乳製品を輸出しているような各国の企業はちょっと変えていこうということで、いまは外食産業とタッグを組んで少しずつ牛乳食というのを中国人に浸透させようという段階に入っています。
高嶋) 慣らしている段階だと。
富坂) ブレイクしないと市場規模として広がっていかないので。この間、北京に行ってきたのですが、外国人向けのスーパーなんかに行くと、牛乳の種類がもの凄いです。ニュージーランドとかオーストラリアとか。一番多いのは韓国で、日本のメーカーもいくつかあったりして、ドイツとかもありますが。面白いのは冷蔵の所に置いてある牛乳と、普通の常温の所に置いてある牛乳と両方あって、いろんなものを買って飲みますが、冷蔵でフレッシュな感じの牛乳と常温で置いてあるものでは違いがあります。
高嶋) だんだん売れてきているのですか?
富坂) 外国人向けのスーパーでは置いてありますが、一般の所ではあんまり広がってはいないですね。
日本食もKFCも中華風にアレンジ?!高嶋) 彼らは外食と言うと何を食べますか?
富坂) 外食と言うと基本的には中華ですよ。ここのところ日本食もブームですが、これは我々とイメージが違っていて、たいていの日本食レストランというのは低額の食い放題です。
高嶋) 食い放題? なにそれ。
富坂) 例えば1人300元とか400元を払って、メニューにあるものを電子式の伝票にバンバン書き込みます。お刺身盛りみたいなものも自分で作るわけ。甘えび10本とかね。好きなものがドバっとくる。彼らの独特な文化がありますね。
高嶋) ずいぶんざっくりしていますね。
富坂) そういう外食産業の中で洋食や乳製品を使ったものは苦戦しています。
高嶋) 若い人は洋食に憧れとかありますか?
富坂) 一番成功している外食はケンタッキー・フライド・チキンですから、そういう意味では大歓迎されていますね。メニューも日本のものとは全く違っていて中華が入ってきたりしますので、向こうでは違う成長の仕方をしていますが。
高嶋) 形を変えてね。乳製品の業界が虎視眈々だと。