2日の横浜DeNA戦では、28年ぶりとなる3試合連続の完封勝利した巨人の菅野投手。同じ巨人の斎藤雅樹(現2軍監督)が達成した、1989年以来のことです。
そして、今日、伝統の阪神戦で4試合連続完封勝利を目指す。達成すれば、巨人では65年の城之内邦雄以来、52年ぶりとなります。この時の相手は奇しくも今回同様、阪神、しかも村山との投げ合いでした。115球を無四球で、城之内が本塁打を放つなど、それはもう、エースのジョーを地で行く大活躍でした。
菅野は、今夜の登板へ向けて、周囲のけん騒にも、
「たまたま3試合連続で、完封しているだけです。毎試合最後まで投げ切ることは変わりない」
とクールに話しています。
エースは最初から最後まで、1人で責任を背負う。さすが、原家の血筋です。95年、母方の伯父、原辰徳の引退試合を観戦したことが、野球を始めたきっかけ。浪人までして夢だった巨人入団へしてから、忘れないように時おり言われたことが、
「絶対にストレートを忘れるな。それを忘れたら、ピッチャーではない」
でした。
東海大時代は、常にストレートへ磨きをかけることが生きがいでした。自己最速は157キロ。ドラフトで日本ハムの指名を拒否して、卒業延期制度を利用。東海大在学のままで浪人を選択したものの、練習には参加できても、対外試合などには出場できません。もし、日ハムに入っていたら、日ハムは昨年同様、今年も強かったことでしょう。
元々、器用で覚えがはやい。「これだ、と感じたボールは自分のものにしてきた」。ストレート、縦と横のスライダー、2種類のカーブ、カットボール、フォークボールや、シュートと8種類を投げ分ける。今季から、加入したマギーは楽天で日本一を経験。24連勝を記録した田中の快投を、間近で見ています。
「田中と同じにおいがする。(菅野は)それ以上かもしれないけど…」。
通好みのエースです。果たして、今日の阪神戦で4試合連続完封勝利達成となるか。菅野のピッチングに注目です。
5月9日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」