WBC後遺症のスランプにあえいでいた山田が、なぜかどーんと構えていた。4月26日から5月2日まで26打席ノーヒットという不振にもかかわらず。心配したコーチ陣が、「野球以外に悩みがあるのか」と聞いてみると、「ありません」。すぐさま答えたそうです。
報道陣へは、
「(5月の)中旬にすごいのがくる。交流戦でやばい。7月になったら、最上級がきます。小学校から野球だけをしてきた。勘です」
と予言しました。プロ7年目のシーズンは、開幕後、かつてないスランプに。現在の打率は2割4分0厘で、セ・リーグの27位です。本塁打4本、14打点は明らかに物足りず、山田の数字とは言えません。
通常であれば、そこで落ち込む、あるいは特打ちをはじめとした猛烈なトレーニングをするものですが、山田選手のペースは変わらない。
山田の勘はどうやら当たっているかもしれない。11日は4打数4安打の大爆発。いよいよ、来たか。ところが、イヤなこともありました。学生服のストーカーに突進されています。神宮球場は、東都大学リーグと併用して行われており、開催中は試合前に球場が使用できません。そこでクラブハウスから、徒歩などで神宮外苑の室内練習場へ移動。山田が報道陣と談笑しながら、歩いていると、いきなり学生服の男性が、「サインをくれるって言ったのに」と割って入ってきました。
通常は、周囲の迷惑を考えて行わない。でも、混乱をさけるために仕方なく差し出された色紙にサインを書くと、もう1枚、追加のオーダーが…。さすがに、「それはわがまま」と、きっぱりと拒絶してその場をおさめています。
「目が据わっていたから、ちょっと怖い感じだった」。
この刺激が爆発の引き金になったのかもしれません。
4月の月間打率が、1割7分9厘に対して、5月は3割5分0厘です。師匠ともいうべき、杉村チーフ打撃コーチは、「WBCで打撃フォームを崩された」と不振の要因を分析していますが、「そう言っているのなら」と山田予言を信頼していました。14年12月に扁桃腺の除去手術を。オフの出遅れが響いたのか、15年も前半戦はパッとしませんでした。が、後半戦から快進撃が続いて、トリプル3を達成しました。
大敵は、のどの乾燥です。7時間の睡眠は体調管理のひとつ。ただし、睡眠中に鼻呼吸ができず、口からの呼吸を行っていることがある。気持ち良く眠って、グラウンドで大活躍するため、睡眠にはより一層、気を配っているそうです。今夜からの巨人戦。ヤクルトは東京ドームで初のゲームです。ちなみに、山田は今季の対巨人、わずか1安打。打率は1割にも達していませんが、そろそろでしょうか。
5月16日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」