アナタにとって時間とは?【雑学と音楽 ザツオン Vol.20】

By -  公開:  更新:

6月10日は「時の記念日」ですね!日本初の水時計が鐘楼の鐘を打ったのが671年の6月10日だそうですfrom日本書記!それは一体、どんな素敵な音だったのでしょうか?遥か飛鳥の時代に想いを巡らしますね!さて。アナタは「時間」に対して、どんな性格ですか?例えば…時間にカッキリ?それともルーズ?歴史の中でも「時間に超正確だった男」と言えば、ルイ14世!ルネッサ~ンス!違う。ブルボン朝第3代の国王!5歳で即位し「太陽王」とまで呼ばれたスーパー権利者ですね。そんなルイ氏の時間行動っぷりとは「暦と時計があれば遠く離れていても王が何をしているのか判った!」from後年出版された回想録。カツラとバレエとハイヒールが大好きなロココ系男子が造ったベルサイユ宮殿にはアチコチに豪華な大時計があり、それらが知らせる時間に基づいて生活や宗教の儀式を滞りなく完璧に実施していたそうです、スゴイですよね~!腕時計のない時代ですからゆえ、時間好きな王様が歩く場所すべてに大時計が設置ド~ン!1715年にルイ14世が亡くなって302年、今でも時計係が宮殿中の時計のネヂをギコギコと巻いて歩いているそうです。さすが、太陽王だぜ!そんなわけで、今回の『雑学と音楽 ザツオン』は「時間」がテーマです!

まずは!ロックン・ロールの古典な時計ジャケット!
ビル・ヘイリー&ザ・コメッツ『ロック・アラウンド・ザ・クロック』

ロック・アラウンド・ザ・クロック,ビル・ヘイリーと彼のコメッツ

1954年(昭和29年)5月20日が歴史的瞬間となった日!1925年ミシガン生まれの当時29歳なギタリスト&シンガー、ビル・ヘイリーが彼のバンドと共にシングル「ロック・アラウンド・ザ・クロック」をリリース!その1年後の7月に映画『暴力教室/ Blackboard Jungle』の主題歌となりアレヨアレヨの大ヒット、全米チャートで8週間に渡って1位を記録。人類初の“ロックン・ロールの時代”が到来したわけです!ビル・ヘイリーはベストアルバムも多数リリースされているけど、コチラのジャケットが一番イイですよね!時計と文房具と靴下と白茶サドルシューズ!まさに、ハイスクールはダンステリアな?!24時間青春営業中!この名曲は1973年にジョージ・ルーカス監督/脚本の映画『アメリカン・グラフィティ』のオープニングを飾りました!1962年の夏を舞台にした作品、1944年生まれのルーカス先生が18歳の頃の甘酸っぱ~い群像ストーリーです。東京ではニッポン放送のスグ近くの「有楽町スバル座」で、1974年12月に公開されました。当時、北海道在住のカントリーボーイだった俺は、そのことを雑誌「ポパイ」で知りまして“東京にスバル座あり”と青い胸にチックタク刻んだのでありました。

ルイ14世で思い出したのがコチラ!時間の名曲あり!
アラン・パーソンズ・プロジェクト『運命の切り札』1980年。

アラン・パーソンズ・プロジェクト,運命の切り札

ロンドン、アビーロード・スタジオでエンジニアとして勤務。ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』『アビー・ロード』を手がけ、さらにウイングスやピンク・フロイドの名作を創り出し、プロデューサーとしてもアル・スチュワートなどを大ヒットさせたプロデューサー、アラン・パーソンズ!遂には75年に自らの音楽ユニットであるアラン・パーソンズ・プロジェクトを結成!1976年にアルバム『怪奇と幻想の物語 エドガー・アラン・ポーの世界』でデビューを飾り、そして1980年に発表されたのが壮大なアルバム『The Turn Of A Friendly Card/運命の切り札』です。悠久の時空を紡ぎ出すようなエリック・ウルフソンのボーカル!この5作目アルバムから「ゲームズ・ピープル・プレイ」「Time/時は川の流れに」がシングルカットされてヒットしました。♪時は私を招き、会えたとしても、いつのことか分からない。でも、時は川のように流れ続ける…と、こんなことを歌っております。そうです、あぁ川の流れのようにユルヤカに時代は過ぎていくのです。古代エジブトや近未来や公害や建築家ガウディなど様々なコンセプトで独特の音楽を制作したアラン・パーソンズ。最近、ちょっと御無沙汰ですね。きっと何処かにタイムマシンで行ったり来たりしてアルバムネタを探り出しているのではあるまいかな?!

続いては…時の名曲です!
グラシェラ・スサーナ「時計(時をとめて)」。

グラシェラ・スサーナベスト30

あぁ~、切ない。もともとメキシコのグループによるラテン諸国ヒットだった曲とか!日本ではロス・インディオスやトリニ・ロペスの歌で知られた曲を、日本歌謡界のアルゼンチン歌姫なグラシェラ・スサーナ嬢がカバー!♪心あるなら時計よ、この二度とない時を過ぎないで…と精密機械を擬人化する、かもまさるサンの日本語詩が素晴らしすぎ!それにしても「アドロ」や「サバの女王」や「街燈」などなど今でも人々の心に残る彼女の歌は、何故どれもが無限な時間を感じるのでしょうか。それは…声ですね!まさにタイムレスなサウージサウダージ系ボイス!えっ!1953年生まれなんですか?!64歳でいらっしゃるんですね!「サバの女王」は1972年のヒットということは…当時19歳。そんなに若かったんだー!Te Amo!今夜もベストアルバム聴こうっと。この曲に歌われている時計とは「砂時計」だな、きっと。

続いては時間超越名曲なニッポン歌謡です!
『服部良一 生誕100周年記念トリビュート・アルバム』2007年。

服部良一生誕100周年記念トリビュート・アルバム

「胸の振り子」作詞:サトウ・ハチロー、作曲:服部良一。戦前戦後の日本歌謡界で数多くの名曲を生んだザ・ヒット・メーカー、日本が世界に誇る名作曲家の服部良一さん!そして、日本が世界に誇る大詩人、サトウ・ハチローさん!おふたりが創ったのが「胸の振り子」です。1947年(昭和22)霧島昇さんの歌で発売。その後、灰田勝彦さんや石原裕次郎さんやボニー・ジャックスなども歌いました。多くの歌手の皆さんがカバーしています。2005年にAnn Sallyさんが5枚目のアルバム『ブラン・ニュー・オリンズ』で収録したカバーも素敵でした。コチラのCDは2007年にリリースされた『服部良一 生誕100周年記念トリビュート・アルバム』(初回盤)!音楽シーンで大活躍する豪華な皆さん参加で服部メロディー合計16曲。その中では井上陽水さんが「胸の振り子」を、柳に風な右から左への脱力歌唱でホノボノと愉快にスィートなカバーしています。♪胸の振り子が鳴る、朝から今日も…って、直接的に時間の世界を歌っているのではありません。しかし、トキメク鼓動とスギユク時間を“振り子”という言葉に例える日本美!1907年生まれの服部さん、40歳で到達した昭和メロディーのひとつの境地です。

服部良一さんの名曲カバー集と言えば個性的なコチラも!
雪村いずみ『スーパー・ジェネレーション』1972年。

スーパー・ジェネレイション,雪村いづみ,キャラメル・ママ

服部さんの名曲10曲(CD化でボーナストラック追加で11曲)を、雪村いずみさんがキャラメル・ママの演奏でもって超モダンにカバーしたアルバムです!1972年の録音ですゆえに鈴木茂さん細野晴臣さん松任谷正隆さん林立夫さん、みんなヤングジェネレーションでもってビンビンです!ニューオリンズなファンキーグルーヴィーの職人芸アレンジですから!が、服部メロディーの素敵さは変わりません。ふだんから、私が思っていることがありまして。世の中には2種類の名曲があると思うのです。ひとつめは、ただひとりだけの歌手のための一世一代な名曲。ふたつめは、どんな歌手が歌っても名曲になる名曲。だから、前者は誰がカバーしてもオリジナル以上にはならない歌。後者は歌い手の個性を引き出す素敵な歌。この「胸の振り子」は後者タイプの名曲だと思うのです。ちなみに、バート・バカラックの音楽も後者タイプでしょうか。だから、時代を超える名曲「胸の振り子」は歌手の皆さんにカバーしてもらいたいのです!

「時間」は人類永遠の芸術テーマのひとつ。まだまだ名曲や名ジャケットありますので、いつかまた御紹介できればと思います。携帯やスマホの時代到来で腕時計することが少なくなった気がしますよね。だからなのか、腕時計はマスマス高級化してステイタスのシンボル化していますね。時間男ルイ14世が知ったら何と思うでしょう。ところで!自分の初めての腕時計、覚えていますか?私は…確か、週刊漫画誌の広告の通信販売で買ったやつだったかな-。安いバッタもんの時計でした。買ってスグにガラスが曇ったもんなー。そして、あの娘がつけていたディズニーウォッチ!可愛かったなー。文字盤がミッキーの絵で、赤いナイロンの縞々模様のベルトだったけかなー。あ、また中ニ病の症状が出てきました。それでは、また!そんなこんなで、『雑学と音楽 ザツオン』第20弾いかがでしたか? 音楽のもうひとつの楽しみ方、次回もお楽しみに♪

神部恒彦(a.k.a 北大路おさんどん)
1960年北海道生まれ。
1981年「オールナイトニッポン」のADとして放送業界で活動開始。
音楽やドキュメンタリーを中心としたテレビ・ラジオの構成/選曲を担当する。
1992年いったん全ての仕事を終了してシベリア鉄道で渡欧。
1年間に渡りフランス/スペインを拠点に欧州各国の景勝地や美術館を見て回る。
さらに渡米、自動車でアメリカ大陸を横断しながら様々な音楽聖地を巡って帰国。
幅広い音楽/雑学知識と好奇心でジャンルを問わない番組/イベント構成を手がける。
趣味:大相撲/F-1観戦、全国各地の居酒屋訪問と見知らぬ人々との会話。


Page top