2017ワールドベースボールクラシックや第89回選抜高校野球大会の名勝負に一喜一憂!そして、いよいよ3月31日にはプロ野球の公式戦が開幕!今シーズンも素晴らしいナイスプレーが楽しめるでしょう!そこで、今回の『雑学と音楽 ザツオン』は野球とベースボールがテーマです!それでは、プレーボール!
ベースボールソングやベースボールジャケットと言えば!まず、第1球がコチラです!
ジョン・フォガティ『センターフィールド』1985年。
ジャケット写真は…グラウンドで発見された野球グローブの化石?!クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)のボーカル&ギタリストとして、数々のヒットを打ちまくった骨太スラッガー!バンド解散後はレーベルとの契約問題でスッタモンダあり不遇時間を過ごします。そして!1985年に完全復活してリリースした10年振りのCCR解散後ソロ2枚目アルバムが、全米1位というバックスクリーン超えの特大ホームランになりました!1945年生まれというから当時40歳の心機一転リベンジルーキーというわけです!アルバムタイトルソング「センターフィールド」は、自分のモヤモヤした気持ちを長~い期間ベンチ入りしていた野球選手の言葉に変えて歌ってます!
♪監督!俺を出してくれよ!準備OKだぜ!監督!なぁ、俺の出番だろ?!今日はヤッてやるぜ!俺にマカせろよ!くたびれたグローブ、自家製バット。でも、スパイクは新品だぜ!俺を見ろよ!フィールドのド真ん中を制するのは俺サマだぜ!♪♪
まぁ、こんなことを野太いガラガラ声でドッカンドッカン大熱唱。だから、このジャケット写真なんですねぇ。感涙です。歌詞にはウィリー・メイズやタイ・カップやジョー・ディマジオら、メジャーリーグの伝説的プレーヤーの懐かしい名前も出てきますよ!この曲は日本のプロ野球でも回と回の間に、エレクトーンでリフが弾かれて気分を盛り上げてくれますよね。2009年の新ヤンキースタジアムのオープニングセレモニーでは、ジョン・フォガティが登場して「センターフィールド」を熱唱したそうです。盛り上がったんだろうなー!そう言えば!ヤンキースの伝説的プレーヤーのディマジオは、サイモン&ガーファンクル「ミセス・ロビンソン」やビリー・ジョエル「ハートにファイア」にも登場しますね。
では、2球目の野球ジャケはコチラです!大滝詠一『ゴー!ゴー!ナイアガラ!』(30th Anniversary Edition)。レコ帯の「音よし、味よし、テンポよし!」に和みますねぇ。御自身のラジオ番組をレコード化して1976年にリリース。試合をラジオ実況中継しているナイアガラブロードキャスティングなNBCスポーツアナウンサーは…?!ですよねぇ!「あの娘に御用心」と「こいの滝渡り」の曲間に、ベースボールジングルが挿入されたりで楽しさ100万倍ですね。カバーデザインを手がけたのはY.NAKAYAMA(RICHE YOUNG STUDIO)と記されています。リボンマイクがメチャ懐かしいです。大滝さんアルバムの中で個人的に一番好きなアルバムジャケです!
大滝さんをもう1球!アルバム『EACH TIME』(1984年)では、行方の定まらない恋愛模様な「恋のナックルボール」というイカしたラブソングを収録です!リリース当時、ニッポン放送では大滝さんプロデュースによる『EACH TIME』発売記念スペシャル番組を放送しました。お聴きになった方も多いと思います。アルバム各曲を様々な方々がオシャベリして紹介する内容でした。その「恋のナックルボール」は、ニッポン放送の伝説的スポーツアナウンサーだった深澤弘さんが、ナックルボールについて解説して楽曲オンエアしました!どこに行くのか投げたピッチャーも判らないという不規則変化球で、通算318勝もあげた名投手フィル・ニークロのエピソードをイキイキと織り交ぜながら、軽快なイントロが始まり聴こえてきた「恋のナックルボール」!野球中継アナの第一人者な深澤さんの名調子に、大滝さんも大感動していたのを記憶しております!なにせ!スポーツ論客な大滝さんは、深澤さんとのラジオ中継で野球解説者もした経験ありでした!
さあ、4球目!野球好きなアーティストと言えば…彼もですよね!ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース『スポーツ』1983年。
バンド初の全米1位となった「ハート・オブ・ロックン・ロール」を始め、トップ10シングルを5曲もカッ飛ばす大ヒットアルバムです!アルバムジャケットはスポーツバー!直接的な野球ジャケではありませんが…。そうです!ヒューイは野球奨学金で大学進学したという男!1982年に「ビリーブ・イン・ラブ」をスマッシュヒットさせていた初来日プロモーションでは、ショーケースライブを展開しまして、ワタクシは彼と楽屋で会いました!その時、なぜか嬉しそうに見せてくれたのがベースボールキャップ!そして、「Great!Tokyo Giants!!」と。なんと!初来日のニッポン土産は“読売巨人軍の野球帽”だったわけです。そうですよね!彼らの地元は西海岸サンフランシスコ!ご贔屓は…サンフランシスコ・ジャイアンツですもんねぇ!
さて、第5球目!いろいろな野球映画があります!やっぱり、名作と言えばケビン・コスナー主演『フィールド・オブ・ドリームス』でしょうか。何度観ても涙腺完全崩壊してしまいます。そして、もう1作ありました。コチラは音楽が楽しいベースボールムービー!映画『プリティ・リーグ/ A League Of Their Own』サントラ盤、1992年。
第二次世界大戦中に選手たちが出征したメジャーリーグに代わって、野球の感動を絶やすまいと設立された、実在の全米女性野球リーグをモデルとした汗と涙と笑いの奮闘感動ストーリーです。監督役はトム・ハンクスで、キャッチャーにジーナ・ディヴィスが出演。男まさりでお色気も自慢なセンター選手として、あのマドンナが出ています。酒場で踊るマドンナのジャイヴなダンスシーンは流石です。そのサントラ盤が豪華で楽しいんですよ!映画オープニングを飾るのはキャロル・キングの書き下ろし「ナウ・アンド・フォーエバー」!そして、ジェームス・テイラー、ビリー・ジョエル、アート・ガーファンクル、マンハッタン・トランスファーら豪華なアーティストたちが、1930~40年代のグッドタイムなアメリカンジャズやポップスを歌っています。野球狂ビリー先生は「イン・ア・センチメンタル・ムード」を。JTの「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」なんて最高です。映画本編ではフル尺で聴けませんので、是非にサントラ盤をば探してゲットして下さい!
春来たりなば胸に響くよ野球の快音!今シーズンの個人的マニアックな楽しみは、メジャーリーグ歴代15位の通算555本塁打を誇る元レッドソックスのマニー・ラミレス選手が、独立リーグの四国アイランドリーグplusに移籍しての活躍!高知ファイティングドックスでボカボカと特大ホームランをカッ飛ばして、そして相手チームにはブンブン三振させて欲しいです!あ~、この夏は高知でヨサコイを踊って土佐デンテツに乗って鰹タタキを食って絵師金蔵を観て野球を観に行きたいなぁ~!あ、チョッと話題がズレて来ましたね。てなわけで、ゲームセット!『雑学と音楽 ザツオン』第15弾いかがでしたか? 音楽のもうひとつの楽しみ方、次回もお楽しみに♪
神部恒彦(a.k.a 北大路おさんどん)
1960年北海道生まれ。
1981年「オールナイトニッポン」のADとして放送業界で活動開始。
音楽やドキュメンタリーを中心としたテレビ・ラジオの構成/選曲を担当する。
1992年いったん全ての仕事を終了してシベリア鉄道で渡欧。
1年間に渡りフランス/スペインを拠点に欧州各国の景勝地や美術館を見て回る。
さらに渡米、自動車でアメリカ大陸を横断しながら様々な音楽聖地を巡って帰国。
幅広い音楽/雑学知識と好奇心でジャンルを問わない番組/イベント構成を手がける。
趣味:大相撲/F-1観戦、全国各地の居酒屋訪問と見知らぬ人々との会話。