もう筒香を敬遠できない!横浜DeNA・宮崎敏郎内野手(28歳) スポーツ人間模様

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今夜からペナントレースが再開します。
目下3位につける横浜DeNAはこれからが正念場。

もっと上を狙える。
だって、宮崎がいるだろう。

とラミレス監督は、確かな手応えを感じています。
プロ5年目に大ブレークしたセ・リーグの首位打者は、超エリートが揃うプロ球界で異色の存在です。

宮崎敏郎

【プロ野球交流戦DeNA対オリックス】6回 DeNA・宮崎敏郎が中適時打を放ちガッツポーズを見せる。2対0=2017年6月19日 横浜スタジアム 写真提供:産経新聞社

佐賀県唐津市出身で、県立厳木(きゅうらぎ)高では2年からエースで4番。
しかし、全国大会でこれといった実績はなしで日本文理大を経て、社会人のセガサミーへ入社しています。
ただし、就職活動で10社以上から不採用。
なぜ、セガサミーから採用通知を受け取ったかといえば、遊撃手を探しており、実際は自信がなかったものの背に腹は代えられないので

できます。

と答えたのです。

都市対抗野球で、勝負強い打撃が横浜DeNAスカウトの目に留まり、2012年ドラフト6巡目で指名を受け入団しています。
とにかく、練習熱心で、首脳陣にも注目され、1年目から1軍で33試合に出場しました。
そして、2年目には4月に1軍へ昇格という絶好のチャンスをつかみます。
ところが、出場登録されたわずか2日後、語り継がれる大失態を演じました。

ホームの2014年4月26日、阪神戦の9回ノーアウト1塁の場面で宮崎は2塁の守備についていました。
バッター、大和の送りバントはピッチャーの山口俊が捕球、宮崎は1塁のベースカバーへ入りますが、山口が2塁へ送球するものと思い込み、目をそらしてしまった。

結局、山口からの送球を捕りそこねる始末。
あの中畑監督が

野球の世界にはない、ボーンヘッド。

と怒り心頭で再び、2軍落ちを命じられました。
2014年から2軍暮らしが長かったのは、なかなか中畑監督から許しが、得られなかったから。
夏には、首脳陣批判で中村紀洋も2軍落ちしましたが、この時、

いくらバッティングが良くても、それだけではダメだ。

とアドバイスを受けました。
元々、練習熱心でしたが、さらに猛練習を行うようになったそうです。
ホームでのデーゲームは、午前7時前に球場入りし、もう2軍落ちはしたくないと最高の準備で実戦を迎えます。
あの日を忘れないための戒めなのでしょうか。
宮崎が引きたてられたのは、ラミレス監督が就任してからです。

打撃がいい。

とコーチ陣から耳打ちされても、その言葉を額面通りに受けとるわけにはいきませんでした。
なぜなら、172センチ・85キロの体形では、とてもそんな印象がなかったからでしょう。

そうはいっても、昨シーズン、1軍でチャンスを与え続け

これならイケる。

と判断され、今年の交流戦で大活躍し、筒香の後を打てる5番バッターへと変身を遂げました。
ここ一番の勝負強さがクローズアップされたのは、9日の西武戦、逆転2ランや、15日のロッテ戦で逆転満塁弾を放ったためですが、

交流戦でわずか5三振。これがすごいだろう。

とラミレス監督は言います。
本日から再開されるペナントレース。
セ・リーグのライバル球団は、筒香を敬遠することができなくなりました。

6月23日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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