「驕る平家は久しからず」都議選の結果は安倍首相への都民の怒り【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

都民ファーストの会の大勝 自民党の惨敗
6:32~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

小池百合子,下村博文

当確の花が多数並んだ候補者ボードの前で笑顔の小池百合子・都民ファーストの会代表(上)と、1人目の当確者にバラの花を付ける下村博文・自民党都連会長(下、右端)ら=いずれも2017年7月2日午後10時前、東京都内 写真提供:共同通信社

今回の都議選は安倍首相に対する信任投票だった

昨日7月2日に行われた東京都議選。小池百合子知事が代表の「都民ファーストの会」が55議席を獲得し、都議会第1党となり、大勝。一方、自民党は加計学園問題や稲田防衛大臣の件が票に影響してしまい、57議席から23議席へと急降下する、惨敗となってしまいました。

高嶋)自民党が23議席で、都民ファーストの圧勝ということですが、まずはこの辺りを。どのような印象を持ちましたか?

須田)NHKで観ていたのですが、なかなか自民党の1議席目が出てこないで、ずっと0のままでね、これは大変なことが起きているのだろうな、と。いくら出口調査をしても、なかなか自民党当選者が確定できないところで、「これは相当負けるな」と予想していましたが、まさか23議席とは……30ラインは上回るのかな、と見ていたのですが、23議席というのは、予想外の大敗と受け止めています。

高嶋)57が23になってしまった。「減少は起きるだろうな」という予感はありました。しかし、ここまでの都民の怒りというか、これは全国の国民の怒りを代弁したような。自民党は「国政は関係ないんだ」と、ずっと言い続けていたわけですが、党の都連会長の下村さんまで、みんな最後に引っかかってきて。稲田さんの問題などのいろいろなゴタゴタが。小池さんはここまで予想していましたかね?

須田)いや、していなかったと思います。最終的に、この都議会議員選挙の性格というか、そういう空気がでていましたが、どうなのでしょう? この辺は高嶋さんに伺いたいのですが、最終的に、これは小池さんがどうのこうの、というよりも、安倍首相に対する信任投票。「好きか嫌いか?」という選挙になってしまったのだと思いますけど。

高嶋)そうですね。やっぱり、森友や加計みたいな、ああいうものを自分流のやり方で蓋をしたり、とぼけたり、知らん顔したり、のり弁状態の資料を出したり。いろいろやっていたじゃないですか。

須田)あるいは、テロ等準備罪の強行採決とか。そういったところに対しての、批判や反発が出てきた、と。

高嶋)悪いけれど、言葉を変えれば「驕る平家は久しからず」ですよ。「たけき者もついには滅びぬ」という一節がありますが、その辺を安倍さんは甘く見すぎていたのではないか、と。そんな感じがします。

須田)ですから、その辺りを「空気」と言えばいいのでしょうか。小池さんも如実に、必ずしもこの選挙の結果は、「自分が信任されたわけではない、自分が選ばれたわけではない」というのをどこかで感じ取っているのではないでしょうか。

高嶋)そんな感じのことが、彼女に無用な笑顔を出させなかった、1つの要因としてあるのでしょうね。
しっかりとした説明をしなかった結果が、今回の選挙結果となった

須田)結果だけ見ると小池さんが落下傘候補で豊島区に降り立った郵政解散と似ているのですが、選挙の中身の点で言うと、あの当時とはまったく違いますからね。やはり自民党、あるいは安倍政権のオウンゴールが連発した、その結果だったのではないかと思います。

高嶋)安倍さんの信任投票ね。やはり、加計学園の問題という、刺さったトゲのようなものを抜かないまま選挙に入ってしまいましたから。あれを、胸襟を開いてちゃんと説明すれば良かったものを、開き直ったみたいに「そんなに言うなら全国に獣医学部をどんどんつくる」みたいな。何だかやけっぱちみたいな感じになってしまったので、まあその辺。そして、安倍さんに対しては誰ひとりとして、ものが言える人がいなかった。そして、菅さんはいつも何かがあると「いっこうに問題ない」と言う、「問題ない官房長官」になってしまって。本当はずっと問題があったのですよね。

須田)ですから、もう少し丁寧に説明していれば、もしかしたら何でもなかったのかもしれない。加計学園問題も、僕が思うに岩盤規制を壊す、打破する点においては、安倍さんに理はあったと思います。ただ、その辺りを説明せずに無かったことにしてしまった。それに対して国民世論が反発した、という側面が強かったのではと思います。

高嶋)後に、獣医学部をつくるというなら、「1度、たまたま親友になってしまい、これだけのみなさんの不審を買ってしまったのだから、1回降ろします」と、降ろせば良かった。それで、翌年とか、1年待たせて認可するとか、他も一緒にね。いろいろな手があったと思いますけどね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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