7/20(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
森友問題のツケが回ってきた
7:19~ひでたけのニュース ガツンと言わせて!:コメンテーター佐藤優(元外務省主任分析官・作家)
答弁をしても、支持率は上がるどころか火に油を注ぐ行為である
政府の国家戦略特区制度を活用した、獣医学部新設計画をめぐり、学校法人加計学園が、事業者に認定されるおよそ2ヶ月前、特区担当の山本地方創生担当大臣から、「四国で新設することになった」と伝えられたと、日本獣医師会の関係者が明らかにしました。事実であれば、四国初の獣医学系大学の新設を予定する加計学園を前提に、計画が進められたことになります。
高嶋)伺いたいことは1つです。24、25日で、衆議院と参議院は5時間づつ加計問題についてやりますよね。
それで、与党と野党で何時間ずつやるか、とかで揉めていますが、いずれにしてもこれをやって、いまの落ち目の安倍内閣の支持率が回復すると思いますか?佐藤)可能性はないと思います。逆に、火に油を注いで、とんでもない状況になる。しかし、それが見えていないのです。
ようするに、多分、加計は「岩盤規制をするのに政治家が関与するのは当たり前じゃないか」と考えている。「別に賄賂を取っているわけじゃない。何かそこに腐敗や汚職があるか? 何も問題は無いじゃないか」と。これがズレているのですよ。
ようするに、加計の前に森友問題があった。コップで考えるなら、加計問題だけなら、水が入ってもコップはこぼれないですよ。ところが、森友問題でコップのかなり上まで水が入っていますからね。そこに加計で、「森友のとき、何だか総理の友達とか奥さんとか、いろいろ怪しげなことをやっていたじゃないか」と。「きっと加計も何かあるに違いない」という、そういったイメージになっているところで、いま少し水が入るだけでコップから水があふれる、この現実が見えていないのですよ。
森友問題の対処の失敗がここに回って来た高嶋)では、もとを正せば、森友の処置の仕方が間違いだったと言うことですか。
佐藤)その通りです。
高嶋)すると、原点を辿れば、昭恵夫人になってしまうじゃないですか?
佐藤)原点はそこになる。だから、そこの原点というのが、みんな加計のことばかりで忘れてしまっているのですよ。でも、国民の意識は、コップの中の水が増水している状態なのですよ。すると、私も一昔前なら小役人だったので、「加計の岩盤規制に関して、政治が出てこないとできないよね」と。そこに腐敗があったわけではなく、愛媛県知事だって、「加計しかなかったんだ」と。そういったところで、「本当に大学が欲しかったことを言っているのだからいいじゃないか」と言うけれど、世論を考えたらそうはいかないですね。増水を考えないといけない。
高嶋)森友のときに、失敗したということ……
佐藤)そうです。曖昧にしたツケが回ってきた。
高嶋)ずっと国民の感情のなかにそういうのが溜まって、あふれ出ると。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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