なぜ起きた?そしていつまで続く?都心の不動産バブル!森永卓郎

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都心の高級マンションを買うなら2018年以降?

FM93AM1242ニッポン放送 月~金 8:00~11:30「垣花正とあなたとハッピー
今日10/11(水)「9時の聴きどこ!」は今都心で起きている不動産バブルの実態について森永卓郎さんに解説していただきます。

東京都心部で不動産バブル! 1坪なんと1億3,300万円!~1992年のバブル時よりも値上がりしている!

垣花)世の中の景気全体が良くなっているかどうか置いておいて、不動産は今バブルなのですね?

日本で一番土地が高いところは、住所の上では銀座5丁目なのですけど、銀座4丁目の交差点の角のところに鳩居堂というのがあって、ここがいつも話題になるのですが、今年の相続税を払うときの基準価格はなんと前年比26%も上がって、1坪1億3,300万円。いいですか、坪というのは畳2畳分です。今のサラリーマンの生涯賃金が2億円と言われていますから、一生働いても畳3畳分くらいしか買えないという。

これはバブルのピーク、土地は株などと比べるとピークが遅れるので1992年がピークだったのですけど、そのときは1億2,000万円だったのですよ。いいですか、バブルのピークのときは1億2,000万円、今が1億3,300万円。こんなのは子供が見たってバブルに決まってるじゃん!

バブル崩壊の教訓が活かされること無く、再び値段が上がっている

バブル時、値段が上がったときはそれなりの理屈をいろいろと付けて「これが正しいんだ」と皆言うのですが、バブル崩壊後、1992年のピークからドーンと落ちた後、我々はずっとこう言ってきたのです。「いやあ、あのときは皆熱に浮かされておかしくなっていたんだ。土地が坪1億超えるなんてあるわけない、誰が買うんだよ!」と。十数年間そう言ってきたのですが、またなってしまった。人間はすぐに忘れてしまう。

都心バブルとなった2つの理由~金融緩和政策と東京オリンピック

なぜ、このようなバブルに再びなったのか。その理由は基本的に2つあります。ひとつは安倍政権の下で金融緩和をしてお金が溢れたということ。庶民のところには回って来ていませんが、富裕層や機関投資家には回ったわけです。これは日本だけでなく世界中にお金が溢れたということで、お金がたくさんあるということ。

ただ、実は土地の値段は全国がすごく上がっているということではない。今は東京の都心部だけが上がっている。申し訳無いですけど、埼玉県とか栃木県とか茨城県とかはそんなに上がっていないのですよ。

なぜかというと、二つ目の理由となる、2020年の東京オリンピックです。オリンピックでどんどん世界中から人が来る、東京が世界都市になるというので東京都心部の需要というのがずっと盛り上がって来たということなのです。

バブルが弾けるのは大体オリンピックの直前――2018?

垣花)じゃあ東京オリンピック、2020年に向けて上がっているのですか?

と想いがちですが、例えば北京オリンピックのときのバブルは前年に弾けています。なぜかというと、オリンピックを開催する年にはもう施設は全部できていないといけないからです。ブラジルとかギリギリまでやっていたところもあるのですけど、普通はその前にできています。

建設で使うお金で動いているわけだから、完成してしまったらお金は動かなくなってしまう。その発注等はだいたい前の年か前々年にもう一通り終わるのです。

私はピークは来年である可能性が極めて高いと思います。

土地の値段上昇を狙った「キャピタル・ゲイン」とは?

垣花)ということはこれがバブルとするならば、必ず弾けるというのが付いて来るわけで、来年不動産バブルは弾けると。

ガルブレイスというアメリカの経済学者が生涯をバブル研究に捧げたのですけど、彼が50年以上に渡る研究の結果得た結論は「バブルがいつ弾けるのかは分からないが、バブルは必ず弾ける」という、そんなの研究しなくたって分かるだろうと言うと怒られちゃうのですけど(笑)。

今まで本当に大きなバブルだけで世界で200回以上起きているのですが、最初は「チューリップ・バブル」と言ってチューリップの球根がとんでもない値段が付いたのです。もう郊外の家1件分くらい買えるくらいの値段が。「お前球根だろ?」と今では思っても、熱狂しているときは誰も気付かない。

だから今土地が坪1億3,300万円というのは誰も気付いていませんが、皆さん冷静に考えてみて下さい、土地が1億3,300万円もするはずが無いのです。家庭のテーブルくらいの土地ですよ、こんなのが1億円もするわけ無いじゃんというのが、なぜか皆気付かないのです。でも必ず「あれえ……?」となる。

垣花)ならばいつ弾けるのですか? 銀座の鳩居堂前の土地を買おうと思っている人は少ないかもしれませんが、そろそろマンションを買いたいとか家を建てたいという方がいらっしゃるわけですから。

バブルは都心だけなのですが、この都心のマンションで今1部屋3億とか4億とか、今度売り出されるのは10数億とか、これだけで頭おかしいと私は思うのですが、なぜこんなことが起こって来たのかというと、大体投資で買うのですよ。自分が住む為に買っている人ってほとんどいません。

ところが賃貸に回しても、例えば10億円のマンションで年間7%の利回りを取ろうとすると家賃は年間7,000万円取らないと合わないわけです。だけど7,000万というのは月500数10万円です。そんな家賃なんて払う奴いないので、もっと安く設定しているのです。その投資金額に対してどれだけリターンが返って来るか、家賃収入が入って来るかというのを「利回り」と呼んでいるのですが、今都心のマンションだと2%を切るくらいの状況になっています。

これは「表面利回り」と言って、家主は例えば修繕費とかを出さなければいけないし固定資産税も払わなければいけない。2%では実質赤字なのです。でもなぜ皆が買ってきたのかと言うと、投資家にとってはこの家賃収入だけではなくて、値段が上がると「キャピタル・ゲイン」というのが取れるのです。だから10億で買ったマンションが、例えば今まで2~3割上がって来ましたから、12億になって、15億になってというのがずっと続いて来た。だから本当は経営としては赤字でも、この値上がり益で十分儲かるというので皆が買ってきたわけです。

値上がりが止まると一気に売りに出る

ところがこのキャピタル・ゲインは値上がりが止まると0になる、下手すると値下がりが始まるとマイナスになるのです。今実は段々値上がり率が落ちて来てピークを迎えようとしているのです。これで値上がりが無くなると一気に売りに出るのですよ。

しかも都心のマンションですごく高い物件を買っているのは中国人投資家が多いのです。彼らはもう元から住む気が無いのですね。でも彼らはフットワークが軽くて「ダメだ!」と思ったらパーンと損切りしてすぐに逃げるわけですよ。そろそろ始まったということなのですよ。だから今までがおかしかったのですよね。

バブルは2018年には終わる。高めのマンションを買うならもう少し待とう

このバブルは早ければ、もう選挙後に始まるかもしれません。ただ皆さんよく聞いて下さい。この馬鹿な値段が付いているのは都心部だけです。1980年代後半は日本中がバブルになったのですが、今は東京都心部のそのまた一部だけなのです。リスナーの方で3億4億のマンションを買うなんていう暴挙に出る方はいらっしゃらないとは思いますが……。
オシャレな地域はちょっと気を付けた方が良いと思います。

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