北朝鮮兵板門店亡命~エリート軍人か
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11/14(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
北朝鮮側から銃撃を受けて腕と肩に怪我
7:10~ やじうまニュースネットワーク:コメンテーター 富坂聰(ジャーナリスト、拓殖大学教授)
軍事境界線付近で亡命者見つかる
韓国と北朝鮮の軍事境界線がある板門店(パンムンジョム)で昨日午後、北朝鮮の軍人1人が境界線を越えて韓国側に亡命し、その際に北朝鮮側によるものとみられる銃撃を受けました。韓国軍と北朝鮮の朝鮮人民軍との間で銃撃戦は起きませんでした。
板門店は東西およそ800メートル、南北およそ400メートルの地域がJSA(共同警備区域)とされ、軍事境界線がこのJSAの中間付近を東西に走っています。韓国軍の説明によりますと、昨日の午後3時半ごろ数発の銃声が聞こえて、数分後に軍事境界線からおよそ50メートル南側、つまり韓国側で倒れている北朝鮮の軍人を見つけたということです。
軍人は北朝鮮側地域の施設『板門閣(パンムンガク)』のそばの監視用の兵士の詰め所にいたのですが、その兵士の詰め所から境界線の南側の韓国の『自由の家』と呼ばれる建物のほうへ脱出しようとして、途中で撃たれた可能性があります。韓国側は銃声を機に警戒を強めるまで軍人の越境には気付かなかったということです。
この軍人は北朝鮮側によるものとみられる銃撃で腕や肩を怪我して病院に搬送されていますが容体はわかっていません。今のところ朝鮮人民軍に特異な動きは見られないということです。
パンムンジョムで勤務する軍人というのは比較的恵まれた家庭出身のエリートでして、体制を支持する思想が強いとされていますが、これまでにパンムンジョムでの北朝鮮軍人の亡命は1998年と2007年にも起きており、今回が3回目と見られています。現在軍事境界線の韓国側の警備は、当初は在韓国連軍司令部が行っていましたが、2004年以降は韓国軍が警備を担っているという状況です。
高嶋)私も2回行ったことがありますが、そのときは国連軍が警備していました。スウェーデンの兵隊がこんなところにまで来ているのだと思いました。今回は意表を突かれたのでしょうね。逃げてきた軍人がどれくらいの階級の人かわかっていますか?
森田)詳しいことはまだわかっていませんね。
高嶋)エリートだったら脱北した兵隊さんの家柄というのも悪くないかもしれないですね。
富坂)少なくともこういうところで南に流れられたら面子がないですから。忠誠心だけはきちんとした人を選ぶはずですよ。何が起きているかちょっと心配です。パンムンジョムからの亡命は10年に1回のペースなのですね。
高嶋)軍人の身内の人がこのニュースを聴いたら生きた心地がしないでしょうね。何ということをしてくれたのかと。
富坂)報復があるかもしれませんね。そういうことを込みであそこにいるわけでしょうけど。
高嶋)良くて強制労働、悪くて命がないかもしれない。
高嶋)文在寅(ムン・ジェイン)政権は何だかんだ言われても話し合い。ムンさんの親戚は北にいっぱいいるそうですね。だからどうしても思い入れがあります。たとえば日本列島が真ん中でバシッと分かれていて、うちのおふくろが東北の秋田ですから。そういう感情になりますよね。
富坂)実際に戦争になったらとんでもない被害がありますからね。当事国としてそういう反応になるのは仕方がないかなと思います。
トランプ大統領が板門店に行っていたら何を言ったのか
高嶋)北はずっと鳴りを潜めていますけど、これについて富坂さんはどんな分析ですか?
富坂)トランプ大統領のアジア歴訪の反応を見ていると思います。無茶苦茶に反応してこないということは、何かしら動く可能性があるとみています。歴訪の話に戻りますが、今年の3月にティラーソン国務長官がパンムンジョムで一番吠えたので。
高嶋)何と言っていましたか?
富坂)日本と韓国に核武装の可能性を示唆していました。実はトランプ大統領とティラーソンさんは同じような感じで、中国でトーンダウンします。トランプ大統領も霧で行けませんでしたが、パンムンジョムで何を言うかというのは注目されていました。
高嶋)もし行っていたら、ティラーソンさんに続いて。
富坂)1回吠えていたと思います。聞いてみたかったですね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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