日馬富士の近況は? 相撲ジャーナリスト下角陽子
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今年1年間を振り返って、ニュースな現場、話題の現場に実際に足を運び、「今」を語る「高嶋ひでたけのひでさんぽ2017」。最終日に訪れたのは、何かと話題の大相撲の聖地「両国」。相撲ジャーナリストの下角陽子さんと歩きました!
高嶋)両国にやってきました!
今年1年、相撲界ではいろんなことがありました。
きょうは両国界隈を歩きながら、今年の相撲を振り返ってみたいと思います。
一緒に歩いてくれるのは、相撲ジャーナリストの下角陽子さんです。
下角)よろしくお願いします。
高嶋)今年は下角さんも「大相撲・知ったら面白過ぎる70の話」という本が売れに売れて…。
下角)いえいえ、とんでもない…。
高嶋)いま両国国技館の前にいるんですが、幟も立っていないし、やぐら太鼓の音も聞こえないし、何をしに来たんだという感じですけど、でもね、今の相撲界、大変なピンチです!白鵬の嘉風戦や千秋楽の万歳、九州場所があれだけで収まっていれば、まだ今年の大相撲は良い1年だったな…という感じだったんですけど…
下角)そうですね。四横綱も誕生して、高安も大関昇進して、満員御礼で良かったね…となるはずだったんですけど、あの事件が起きてしまって…
高嶋)おっと、そんな話をしていたら、幟は立っていないけど、やぐら太鼓!昔は木だったんですけどね。
下角)今は安全を考慮してエレベーターで上がっていけるんですよね。でも、名古屋場所だけは今も木で組んだ昔ながらのやぐら太鼓なんですよ。呼出さん、怖いらしいですよ(笑)
高嶋)そして両国国技館の正面。「公益財団法人 日本相撲協会」という金色の看板がドーンと掲げられていますね。入口右側の通用門の向こう側には、横綱の立ち姿の切り抜きがあって、あそこでみんな一緒に写真を撮るんだよね。
下角)この間まで四横綱だったんですが、今は三横綱になっていますね。日馬富士関は撤去されていますね…。
高嶋)おっ、外国人の方がいらっしゃいます。ハロー!ハロー!どこから来たの? インド? 好きな相撲レスラーは? 特にいない? Oh!サンキュー!サンキュー!
嬉しい話題から残念なニュースまで、いろいろあった2017年の大相撲。そんな中で訪れた相撲の聖地・両国。場所中だと国技館の前にはズラッと人が並んでいて賑やかなんですが、今の時期は人もまばら。また相撲ファンと思しき方に話も聞いたんですが、今回の事件のことについては、皆さん口が重い印象でした。
両国国技館の中にある売店にも足を運んだんですが、日馬富士のグッズはきれいさっぱりなくなっていましたね。日馬富士が引退することになって、相撲ファンが買っていったようでした。唯一、飾ってあった2018年のカレンダーをペラペラとめくると、5月・6月に日馬富士の写真がありました。これもいまや貴重品という感じですね。
そして、次に私と下角さんがお邪魔したのは、相撲グッズをたくさん扱っている、『両国高はし』というお店。両国駅の側を通る京葉道路沿いにある、相撲ファンには有名なお店です。
高嶋)両国国技館からずーっと歩いてきて、京葉道路の緑1丁目の交差点付近。この辺りは、多国籍な料理屋さんが多いね。
下角)元幕内力士の白馬さんがやっているモンゴル料理屋さんもあります。モンゴル出身の力士も故郷の味を求めて来ていますね。
高嶋)そしてここで訪ねるのが、「両国高はし」というお店。ここはいろんな相撲グッズが置いてあるんだよね。
下角)もともとお布団屋さんだったんですけど、今は力士に必要なものも、相撲グッズも置いてあって、ファンも楽しめるお店になっています。
高嶋)では入ってみましょうか。どうも、こんにちは!
高橋)こんにちは。(*三代目ご主人・高橋秀一さん)
高嶋)相撲グッズがたくさんあって、見ているだけで心躍るお店なんですが、コチラのお店、もう何年くらいやられているんですか?
高橋)100年近くになります。もともと布団や座布団の仕立てをやっていたんですが、今はお相撲さんが日常に使う相撲小物を扱っています。
高橋)例えば、びんづけ油、さがりを固める糊も扱っています。
高嶋)さがり、わかりますよ。幕下以下だとさがりは固めちゃいけないですけど、関取衆になると、固めるんですよね。仕切る時にピンとはねるんですよねー。
高橋)ほかにも、びんづけ油や風呂敷、足袋やさらしも扱っています。
高嶋)こうして商売をしていると相撲との関わりも深いですから、最近の騒動などを聴くと、少し悲しいんじゃないですか。
高橋)そうですね…。なかなか難しい問題で…。
高嶋)口が重くなっちゃいましたけど(笑)、早く解決して欲しいですよね。
両国で長く仕事をしているご主人も、さすがに今回の騒動については、口が重い感じでしたね…。相撲に関わりが深ければ深いほど、何を話してよいのかわからない、そんな印象を受けました。
いろいろあった2017年の大相撲。最後に改めて、下角さんに今回の騒動について話してもらいました。
高嶋)下角さんは相撲界を長く取材してきて、今、どんなことを感じていますか。日馬富士とも親しかったそうですが…。
下角)実は先日電話がかかってきて、日馬富士関と少し話をしました。事件に関しては話さなかったんですが、元気そうにされていて、「これからも頑張ります。今までお世話になりました」と話していました。
高嶋)モンゴルへ帰るとか、日本に残るという話は?
下角)詳しくは聴いていませんが、しばらくは日本に残られると思います。これからの事件の展開によって違うと思いますが、引退の場合は断髪式もできますので…。
高嶋)そうだね。
下角)あと、被害者である貴ノ岩関が喋っていないかぎりは、どんなベテランの解説者も事件については話せないと思うんです。想像の話になりますから。だから私も事件については話していないんです。実は事件以降、6局くらいから取材依頼があって、ワシントン・ポストからも取材依頼があったんですよ。驚きました。
高嶋)国際的なニュースになっているんだね。
下角)これだけ事態が大きくなってしまったことは相撲協会にとっても残念なことですし、日馬富士関もこのような形で引退になってしまったのは残念でしかないですね…。
大相撲の聖地・両国を歩いた今回の「ひでさんぽ」。下角さんの話を聞いたり、両国界隈で話を聴いて感じたのは、日馬富士の暴行事件に端を発した今回の騒動、関係者にとってはとにかく残念で、早くこの騒動が収まって欲しいということでした。
来年1月14日からは、両国国技館で初場所が始まります。チケットの売れ行きは上々だそうです。今回の騒動がどのように進んでいくのかわかりませんが、力士たちには土俵の上で、素晴らしい取組を見せて欲しいと思うばかりです。
12月14日(金)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00