自民党総裁選挙~安倍総理「誰でも出馬して良い」は票拡散の作戦

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1/17(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

石破茂氏に加え野田聖子総務大臣も出馬の意向か
7:02~高嶋ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

野田聖子 野田総務相

閣議を終え会見する野田聖子総務相=2018年1月16日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

自民党総裁選挙まで9ヶ月 “ポスト安倍”の動き

外遊中の安倍総理大臣はブルガリアで自民党総裁選挙について「閣内にあろうが無かろうが、我こそはと手を上げて頂ければ良い」と述べ、総裁選への立候補に意欲を見せている野田聖子総務大臣について改めて容認する考えを示した。総裁選出馬に対し「来る者拒ます」の姿勢の安倍総理に関して、ジャーナリストの鈴木哲夫は票を拡散させる為の作戦だと指摘する。

高嶋)少し先なのですが、9月に自民党の総裁選挙があります。安倍さんの去就が注目されていますが、“ポスト安倍”の動きは、まだこれだけの日数があると一寸先は闇の政界に何が横たわっているか分からないという状況です。
現状分析みたいなものを聞きたいのですが、ブルガリアで安倍さんがまさに余裕綽々でそれを訊かれて「どなたでも手を上げていただければ良い」というようなことを言いました。
野田聖子総務大臣が入閣したときから「自分は必ず総裁選に出ます」というようなことを言っている。もちろん対抗馬は石破茂さんであり、そして岸田政調会長もどうするのか、そういうような状況なのですけど。プロの目から見て今はどのように分析すれば一番良いですか?

鈴木)自民党の全国組織がありますよね。そこに精通している自民党の幹部職員の方と年末に少し話をしたのですが、空気としてはやはり安倍さんが9月に出馬して、それで安倍さんに流れがあるような感じが現状ではありますね。選挙であれだけ勝って支持されたわけですから。

高嶋)オリンピックをやってその翌年までということですよね。

鈴木)そうですね。当然そういう流れになります。
ただやはり9月ということはまだ9ヶ月あるわけですよね。もう何があるか分からない。だって去年1年間の森友・加計学園問題や“小池劇場”、衆議院選挙など誰が予想したかと。一気に支持率が下がることもあるということで、やはりそういう空気はあってもどうなるか分からないということですね。

安倍晋三 安倍首相

官邸に入る安倍晋三首相=2018年1月12日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

一騎打ちを避けたい安倍総理の作戦とは?

鈴木)面子で言うとまさに高嶋さんのおっしゃったメンバーです。絶対に出馬するのは石破茂さんですよね。私の取材では6月におそらく政権構想をまとめて総裁選出馬をはっきりと明言するという流れだと思います。
それ以外は野田聖子さん。野田さんに関しては今回安倍さんが「どうぞ、出ていいのではないですか」と言っていたけれども、これは去年の内閣改造で野田さんが入閣しましたよね。このときからもう野田さんが出るというのは多分、総理と2人でそれを話したかどうかは確認取れていませんけど、織り込み済みだったと思います。
野田さんの場合推薦人が集まるかどうかという問題ももちろんありますが、これは安倍さんの周辺の人が言っていたのですが、例えば石破さんと一騎打ちとかになるのは警戒感があるのですよ。1対1の対決というのは何が起きるか分からないじゃないですか。そうなるとできる限り何人か出馬していた方が有利になりますよね。しかも石破さんの票は地方票が多いのですけど、野田さんとか、今言われている河野太郎さんなんかも、出る出ないは分からないけど、もし出るということになると票が分散するじゃないですか。そうすると相対的に安倍さんの流れがさらに有利になるのです。

高嶋)いろんな思惑や駆け引きが展開されていると。

鈴木)そういう風な計算をする安倍さんの周辺の方もいるわけです。

高嶋)ということは、安倍さんが「手を上げていただければどなたに出ていただいても構わない」みたいなことを言うのは、そういう人が出れば出る程自分に有利に働くという腹積もりもあるということですね。

鈴木)安倍さんは総裁なので「俺がやるから出るな」とは言えないわけですよ。

高嶋)一番危険な要素は何ですか?

鈴木)基本的には安倍さん自身にスキャンダルを含めて国会追求などを受ける可能性もあるのでその辺がひとつと、それとやはり問題は地方票ですよね。今度の選挙はまた仕組みが少し地方票の比重が高くなるので、ここを誰が制するのか、この辺りがポイントになって来るかもしれませんね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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