金本監督が「鳥谷を2軍に落とすつもりはない」と言う意味
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ついに「その日」が来てしまいました。昨日、甲子園球場で行われた今シーズンの交流戦初戦、阪神 対 ソフトバンク戦。スタメンではなくても、代打や守備固めなど、何らかの形で試合に出場してきたベテラン・鳥谷敬選手は、昨日の試合、出番を得られないまま、ゲームセット。
プロ1年目の2004年9月9日のヤクルト戦から、足かけ15年にわたって続いてきた連続試合出場記録は、歴代2位の「1939試合」でストップしたのです。先日亡くなった元広島カープ・衣笠祥雄さんの持つ日本記録「2215試合」にあと「276試合」と迫っていましたが、残念ながら更新はならず。
阪神・金本監督は試合後
「鳥谷を使う場面がなかった。仕方ない。いつまでも、というわけにもいかないですから」
とコメント。去年のオフから、この件で鳥谷と何度も話し合い、本人も納得の上だった、と明かしました。
正直、阪神ファンの間でも、いろいろな声がありました。今シーズンの打率は1割4分3厘。「超改革」を掲げ、若手を積極的に起用している金本監督が、なぜ打撃不振のベテランを使い続けるのか、なぜ終盤のチャンスの場面で1割バッターを代打に送るのか、記録を伸ばすためなら本末転倒では…という厳しい声があったのも事実です。
しかし、歴代3位の「1766試合連続出場」と「1492試合連続フルイニング出場」という世界記録を持つ金本監督は、試合に出続けることの大変さを誰よりも理解し、鳥谷が、普段からどれだけ鍛練を積んでいるかも、ちゃんと見ていました、去年の5月、顔面にデッドボールを受け、鼻の骨を折りながら、フェースガードを付けて試合に出続けた姿を、ご記憶の方も多いでしょう。
「休んだら自分の居場所がなくなると思ってやっている」
という鳥谷の姿勢は、まさに現役時代の自分と同じであり、そのプロ意識を若手選手たちに示す意味でも、やはり「必要な戦力」だと考えている金本監督。
「鳥谷を2軍に落とす考えはない」
と明言したのも、そのためです。
記録は途切れましたが、ベンチでの表情はむしろすがすがしい表情にも見えた、鳥谷。これで他のベテラン選手のように「休養日」も設けることができ、選手寿命は延びるので、本人のためにはよかったのでは、という声もあります。
いずれにせよ、13年ぶりのリーグ優勝に鳥谷の力は不可欠。今日のゲームでまた、元気な姿を見せてください、鳥谷!!
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