阪神・金本知憲監督 狙うのはCS大逆転!
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昨日のDeNA戦で大勝。阪神が、2年ぶり7度目のクライマックス・シリーズ出場を決定しました。
「あとひとつ勝って、2位を決めて、甲子園でクライマックス・シリーズを開催できるように、1日も早く決めたい」
と金本監督が燃えています。広島のリーグ連覇確定を、目前で見たからなおさらでしょう。緒方監督の胴上げをベンチから、最後まで見ていた。あのシーンが忘れられません。
緒方監督とは同い年。かつて広島では、チームメートとは言うものの、ライバル関係にあった。今季、序盤から広島は独走でぶっちぎりの優勝を飾っていますが、開幕前から、「今年の阪神は強い。絶対に負けたくない」と警戒していたのは、緒方監督です。いくらペナントレースで強さを発揮しても、ポストシーズンで敗れては、これまでの活躍が水泡に帰してしまう。
金本監督が狙うのは、CSでの大逆転。2位を確定し、早めにベテラン勢に休養を与え、短期決戦に備えることです。
7月には続投が決定。その際、当初は3年契約と見られていたものの、本人の希望で2年契約だったことが判明しています。要は、短期間で結果を出すことを自身に課した決意表明。フロントからの評価も高い。
昨年8月、球団社長、監督などトップが拡大会議行った際には、16年にFA権を取得する、オリックス・糸井を「ぜひ、獲得してほしい」と懇願したそうです。また、最近では、早実・清宮がプロ志望の会見を開くと、すぐさまドラフト1位指名を明言するなど、今季はもちろん、来季以降へ向けた対応も怠らない。清宮がどうしても欲しい理由は、
「うちはBクラスのチーム。また、過渡期にさしかかっている。だから、是が非でも和製大砲を育てたい」。
これで弾き出された格好となったのが、今オフFAの目玉と言われる、日本ハム・中田翔です。阪神が獲得調査へ乗り出しているのは事実。2007年のドラフトで1位指名した縁もある。しかし、今季は打率2割1分6厘、本塁打16本と低迷し、守備も1塁へ限定されており、とてもリスクが高い。若手育成のチーム方針と逆行するため、撤退する方針を固めています。
糸井、福留、鳥谷のベテラン3人が、チームを引っ張っているのが現状。昨日も、
「トリが3本。(糸井)嘉男もいい追加点をあげてくれた。プレーで引っ張ってくれるから、やっぱりチームが締まる。あの3人です」
と金本監督は、それを認めている。とはいえ、なかなか若手が育ってこないジレンマが見え隠れします。
エースとしての成長を期待される藤浪の不振。野手では昨年の新人王・高山、育成から抜てきされた原口が、いわゆる2年目のジンクスで、まったく戦力になっていません。今季限りで退任することが決定した掛布2軍監督とも、知らず知らずの内に溝が深くなってしまった。自身は、広島時代、叩き上げでのし上がってきた実績があり、自主性よりも、がむしゃらの姿勢を第一に求めます。
人一倍の闘争心をもっている金本監督。
「朝、悔しくて目が覚めるよ」。
勝負の10月は目前に迫っています。
9月29日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」