総理がEPA署名よりも豪雨被害対応を選ばざるを得ない体制に疑問
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月10日放送)にジャーナリストの有本香が出演。安倍総理が西日本豪雨への対応のため、予定していた中東、ヨーロッパへの外遊を中止したことについて解説した。
安倍総理、豪雨被害の対応で4カ国訪問を中止
政府は西日本豪雨への対応を優先するため安倍総理が明日11日から18日の日程で予定していたベルギー、フランス、サウジアラビア、エジプトの4カ国歴訪を取り止めると発表した。
飯田)総理は外遊取り止めということになりました。100人を超える死者が出た、未だに安否不明な方もいるというなかでこの対応ということです。「外遊に行くのか」というように野党は批判をずっと繰り広げていましたけれど、これに関しては評価をしているようですね。
有本)そうですね、そうでしょうね。ただ刻一刻と状況が変わりましたよね。
飯田)はい。
有本)これ程までに被害が拡大するとは、恐らく最初は、みんな思っていなかったんじゃないですか。与野党問わず。
飯田)はい。
有本)ですから、この段階でこれを判断したというのは、正しい判断だと言えるのでしょう。でも私は昨日、一昨日くらいまでは予定通り中東、ヨーロッパ訪問するべきではないかというふうには思っていました。
総理は災害対応については指示だけして、EPAの署名式へ出ることも可能なのでは
飯田)メールをいただいています。“笑顔でかんぬき”さん、55歳の方です。「歴訪中止のニュース、疑問を感じました。西日本豪雨災害の対応、万全を期すためだそうですが、確かに総理が陣頭指揮を執ってというのもわかります。しかしこの国は総理がいないと何もできないのでしょうか。重要な外交を中止する必要まであったのか、疑問です」というご意見もいただいております。
有本)今回は外遊先がヨーロッパと中東と遠方でしたからね。時間をかなり取るということではありますが、この方がおっしゃる通りで、日本は災害国なので災害対応については我々も常に思ってなくてはいけないことです。ですからその対応型というのは通常であれば、できているわけですよね。基本的なところの指示だけを総理がなされば、あとは現場がそれに従って動くということになりますから、災害対応以外の通常公務というものは普通に行われるべきだと私も思いますね。今回、重要性はともかく、EPAの署名式があるということですし。日本とヨーロッパの関係のことを考えても、今回は、本当は行くべきだった。ただ、日本で災害が起きたということで、EUの側から欧州委員会の委員長が、自分が行って署名式をやろうよというようなことも言ってくださったことはよかったですね。
災害を考慮してEPU署名式は日本で行うことに
飯田)来週17日にユンケルEU委員長が来日し、署名式は行うということです。EU側からそういうオファーがあるということです。
この豪雨への対応については木曜、金曜の段階でどこまで予見できたのかというあたり、災害の対策本部の設置が遅かったじゃないかと、7日土曜日になってからの設置、そして木曜の夜にはその「赤坂自民亭」という自民党の有志との会合に総理も参加していたじゃないか、というあたりメールなどでもかなり来ています。
有本)飲み会に参加したということに関しては、官邸と議員宿舎というのが本当に目と鼻の先なんですよね。月に1回の、懇親会をやっているところにちょっと参加したと。周りの議員たちも喜んでそれをSNSに書き込むというのは私もどうだったのかなと思いますが、ただ、当初これを批判していた人たちは野党側も含めてこの豪雨災害のことがあるのに、といって批判していたことではないですよね。
飯田)そうですね。翌日に関してはオウム真理教の一連の死刑囚の執行だとか、あるいは総裁選に向けてこういうことやるのは姑息じゃないか、というような批判でしたね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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