内閣改造～派閥のバランスに考慮した人事

By - NEWS ONLINE 編集部　公開：2018-10-02 　更新：2021-01-26

ニュース飯田浩司のOK! Cozy up!飯田浩司

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」（10月2日放送）にジャーナリストの有本香が出演。きょう行われる内閣改造について解説した。

自民党新役員による初役員会に臨む（左端から）森山裕国対委員長、甘利明選対委員長、岸田文雄政調会長、二階俊博幹事長、安倍晋三総裁（首相）、加藤勝信総務会長ら＝2018年10月2日、東京・永田町の同党本部　写真提供：時事通信

きょう、内閣改造。そして自民党の役員人事が決定

公明党の山口代表は昨日午後、安倍総理大臣と会談し、今日行われる内閣改造で公明党の石井国土交通大臣について留任を要請。総理は承って検討する、と応じた。

飯田）きょうの予定ですが、午前中に党総務会で役員人事を決定する。午後になりますと閣僚名簿を発表し、内閣改造を行うという段取りになっています。骨格の部分は変えないということは前々から発表されていますよね。

有本）そうですね。内閣の要は変えないとのことです。

飯田）麻生副総理兼財務大臣、河野外務大臣、世耕経産大臣、石井国土交通大臣は要請を受けて、と。菅官房長官、茂木経済再生担当大臣もそうです。今朝の朝刊は揃ってこの改造人事についての記事を出しています。甘利さんが選挙対策委員長です。

有本）今回新しい顔ぶれとして岩屋さん、それから片山さつきさんという名前が挙がっています。岩屋さんなどは、「待っていた」というところはあるのでしょう。

飯田）防衛大臣ではないかと言われている。

有本）そうですね。防衛大臣と言われていますが、小野寺さんは現場からも信頼が厚かった人です。アメリカとの関係もうまくやってきた、非常に安定感のある防衛大臣でした。岩屋さんは初入閣ですから、頑張っていただかないといけない。私は1度、某所で飲んだことがあります。

飯田）岩屋さんとですか。

有本）広い意味では防衛族かもしれないし、麻生副総理からの信認も厚い方です。どんなお仕事をなさるのか期待したいところです。

大臣としての能力が問われる片山さつき氏

有本）片山さつきさんに関しては、必ず閣僚のなかに女性を入閣させるというものがあります。片山さんは、政策能力という点ではもっと早く入閣していても不思議ではなかった。丸川珠代さんが入閣した際、丸川さんは政界でも東大でも後輩ですし、複雑な心境だったのではないかと思います。

飯田）「どうして」という気持ちがあったでしょうね。

有本）いろいろと頑張っておられたので、今回入閣されてお仕事は堅く勤められると思います。片山さんは仕事のできる人だと安倍総理も評価している。しかし大臣というものは非常に大きな役所で、人をまとめなければいけません。政策に明るいこととは違う能力が求められる。片山さんには頑張っていただきたいと思います。

飯田）いろいろな評価があるとは思いますが、ラジオネーム“いそじい”さん、大田区の方からメールをいただいています。「顔ぶれを見ますと、赤坂自民亭のVIPルームよろしくお友達ばかりの状態です。勝てば官軍ですから、好きにすればいいと思いますが、早い内に足下からボロが出そうだなあと思いました」。

有本）その赤坂自民亭問題のとき、片山さんもノリノリで写真を上げてしまったことがありました。でも、赤坂自民亭問題というのは本質的な問題だったわけではなく、メディアが騒いだという話です。だから脇の甘さを出さないよう、緊張感を持ってやってもらいたいということと、もう1つ、党の人事ですね。これは選対委員長ももちろんですが、総務会長に加藤勝信さん、この方は総理の信認が厚い人です。お友達という言い方もできますが、ここは憲法改正も含めて、政策を最終的に取りまとめるというところですから。もちろん政調会長が取りまとめますが、総務会を経て出されますからね。そういう点で、ここに加藤さんというのはこれから会見に向け、きちっと党内を固めて行こうということだと思います。

派閥のバランスに考慮した今回の人事

飯田）立場上、加藤さんは竹下派に属している。竹下派のなかから茂木さんと加藤さんと、要職に就けていますね。

有本）そこはやはり配慮したのでしょう。

飯田）うまい人事の部分が。

有本）そうですね。伝統的に古くから竹下派、旧経世会ですよね。ここと、安倍総理の派閥と言っていいと思いますが、細田派の清和研。その2大派閥的なものが自民党のなかで2つの潮流ですから、うまくバランスを取る必要もあったでしょう。

小泉進次郎氏はまだ

有本）小泉進次郎さんをどうするのかと、いろいろ言われていますが、小泉さんはまだですよね。

飯田）裏方として汗をかくことは必要だ、と指摘される方もいます。

有本）選挙応援などでは、あちこち飛び回って活躍されていますが、もう少しいろいろなことをやった方がいい。また、随分と議会改革を熱心に仰っている。「参議院を改革した方がいいのではないか」と党内でも言っているそうです。ある人は「来年の参議院選挙、小泉さんが出た方がいいのではないか。そしてもう1回戻って来ればいいのでは？」と言われています。「参議院のなかに入らないと改革なんてできないよね」と、厳しい言い方もされています。当選回数はかなり多いのですが、まだ年齢的にお若いので。自民党は待っている人がすごく多いですからね。

飯田）70人とも80人とも言われていますからね。