ドラマ『黄昏流星群』~平野眞の特異な演出方法
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黒木)今週のゲストは演出家の平野眞さんです。10月から始まりましたフジテレビ、毎週木曜日10時から放送の『黄昏流星群』ですけれども、改めて監督の方から内容を説明して頂けますか?
平野)出演者は佐々木蔵之介さん、中山美穂さん、石川恋さん、藤井流星さん、中川家の礼二さん、八木亜希子さん、小野武彦さん、そして黒木瞳さんの豪華メンバーですね。
黒木)どんな内容になっているのでしょう?
平野)主人公の瀧沢完治を演じる佐々木蔵之介さんを中心に、50代で迎えた新しい恋愛、年の離れた男性との恋、年上の女性との恋など、いろいろな恋をテーマに作っています。観ていただく視聴者が「この人に乗っかりたいな」と感情移入して貰えるようなドラマになると良いなと思いながら作っています。
黒木)大人なラブストーリーだなと思いながら演じておりますが、コミュニケーションを密に取って下さるではないですか。
平野)お話が好きですね。
黒木)それで迷いが無くなります。
平野)みんなで作りたいし、自分の作品という意識ではなくて、みんなの作品という意識の方が面白いではないですか。いろいろな人のアイデアが欲しいのですよね。だからどうしても相談してしまいます。
黒木)現場の雰囲気も明るくなっていますし、持って生まれた陽気な性格が功を奏しているのではないでしょうか。
平野)ありがたいですね。
黒木)ドラマというのはインターネットでも楽しめるようになって、変わってくると思いますか? どのように受け取っていらっしゃいますか?
平野)ドラマに関して言うと、作り方はアナログです。1枚1枚カットを重ねて作っています。カメラの技術などは変わっていくのですけれど、ドラマの作り方は変わらないでいて欲しいと思うし、僕がやっている限りは同じように鉛筆を持って台本に字を書いて、というのを繰り返して行きたいと思いますけれどね。
黒木)人の感想そのものがアナログですからね。それを丁寧に撮って積み重ねていく。
平野)もちろんCGで描く時代もあると思うのですが、生身の人間が演じる面白さというのは不変かなと思います。
黒木)そのうちカメラとか照明はAIになるかもしれませんね。そのためにも、この『黄昏流星群』は観なくてはなりませんね。
平野)人間臭くやりたいですよね。
黒木)本当に人間臭いですよね。
平野)その方が楽しいです。
黒木)蔵之介さんが、会社を辞めさせられて、人生が上手くいかないところから始まるではないですか。
平野)本当にかわいそうですよね。
黒木)家に帰っても中山美穂さんの奥さんにいろいろ言われますよね。
平野)全く上手くいかない男ですからね。本当に悔しがったり、そういうところが人間臭くて面白いですよね。
黒木)そういう意味では男性の立場からも、女性の立場からも観ることができますよね。
平野)それぞれの登場人物が抱えている、いろいろな思いを露骨に出していくドラマだと思っているので、佐々木蔵之介さんを中心にそういうことが表現できればと思います。
平野眞/監督・演出家1965年生まれ。
獨協大学経済学部卒業後、共同テレビジョンに入社。
2002年よりフジテレビに移籍し、ドラマ監督・演出家として『ショムニ』『HERO』『僕と彼女と彼女の生きる道』『エンジン』『CHANGE』等、数々のヒット作を担当。
2014年、『HERO(第2期)』でザテレビジョンドラマアカデミー賞・監督賞を受賞。
2018年10月から『黄昏流星群』がスタート。
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