これからはテレビ? YouTube? オリラジ中田が語るメディア論

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毎週水曜日午後6時から放送のニッポン放送「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」。2時間半にわたる“本音”トークの中から、allnightnippon.com編集部が厳選した内容を、中田敦彦の“熱い語り”そのままに、毎週お届けする。

「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」今週の“中田論” 第15回(1月9日放送分)

――番組へリスナーから寄せられた「テレビがYouTubeや他のメディアに負けずメディアの王様であり続けるには何が必要だと思いますか?」という質問に対して、オリエンタルラジオ中田敦彦は次のように語った。

どうなんでしょうね。テレビかYouTubeかあ。どれがメディアの王様だっていうことは、あんまり思い込まなくていいかなぁって俺は思ってるんですけどね。最近になって、「動画の時代、動画の時代」って言われてきたわけじゃないですか。生配信も全メディアで出来るようになったし、簡単な動画ならみんなアップできるようになってる。これは昔はなかったことですけど。でも僕が今一番頑張ってるのってブログなんですよね。

「なんで今ブログ?」っていうことなんだけど、あまりにも動画が飽和しちゃって。Twitterでタイムラインを動かしてたら動画が始まるわけですよね。スナックムービーなんて呼ばれてますけど。それすらも見慣れちゃって、これもザッピングするようになってません? そんな中で本当にやりたいことって動画にしても、ポンと押した時に怖いのは音声が出るかどうかじゃないですか。だから、おいそれと動画をオンできない自分がいたりするわけですよ。あとイヤホンを着けてない時に消音で見たとして伝わるどうかかどうか。

この前、(ピン芸人の)“おばたのお兄さん”とメシを食ったんですよ。おばたのお兄さん、このラジオをすごい聞いていてくれていて。「中田さん、このラジオ半端じゃないです。1回メシ行かせてもらっていいですか」って言われてすぐメシに行ったんですよ。おばたのお兄さんが今すごいのが、芸能のギャランティ以上にSNSの広告収入が多いんだって。すごい芸人だよね。

俺は8.6秒バズーカーのラッスンゴレライをすごい勉強して、「PERFECT HUMAN」をYouTubeに置き始めたんです。なんでかっていうと、ラッスンゴレライを見た時に、後輩で再生回数が話題でテレビに出てくるやつ初めて出たなと思って素晴らしいと思ったんです。

ラッスンゴレライの何が素晴らしいかって、あれは普通にネタ番組で披露していてもブレイクしたと思うんだけど、YouTubeに置いてたことでそのブレイクをこぼさなかったね。みんなが「ラッスンゴレライって何?」って検索したら動画が出て再生回数が蓄積されることでみんなに見られていることが可視化された。それはすごいよね。「よし、俺もそれをやりたい」っていって――YouTubeにネタとか動画とかを置く時代じゃなかったの、本当に。全然誰も置いてなかった。だからYouTubeに動画を公式で置いていいか、チャンネルを作っていいかっていうのはすごい早かったと思う。

それでRADIO FISHのチャンネルを作ってYouTubeにMVをのせてたのね。それでライブ映像をのせたの。「PERFECT HUMAN」がバズったのって、YouTubeのMVじゃないんだよ。ライブ映像なの。あれは渋谷CLUB QUATTROっていう無限大ホールの前にあるライブハウスでライブをやった時に撮影していた映像がいきなり数千万回再生されだして、それで慌ててMVを撮って、そっちも同じだけ再生されるようになって合計1億回を超えるんだけど。最初はそんな雑なもんだったの。だけどYouTubeの再生回数でミュージックステーションの話が来るわけですよ。そういうのでバズりって繋がるのね。

そんな時代があって、おばたのお兄さんの場合はTwitterでブレイクしたのね。Twitterの動画の再生回数でテレビから声をかけられた。次のフェーズきたって(思った)。YouTubeじゃなくて、SNSの中のスナックムービーと呼ばれるサクサクした動画でバズった。その結果、Twitter社の広告収入をもらえる立場の何人かの人間になっていて、その収入が今やっている劇場のギャランティの収入を上回っている。面白えなって思ったの。そんな時代があって、おばたが気にしていたのが音声を出せないでしょ。だからビジュアルで。しかも最初の3〜4行で掴める動画じゃないといけない。ノンバーバル(言葉に頼らない)で最初の3秒にインパクトのある動画を作り続けるのは本当に大変だって。なるほどな、そこを頑張ってるんだなって思いながら。

一方、俺が今ブログを頑張っているのは、視聴者習慣の中に動画すらもドンドン飛ばしてしまうけど時間は潰したいんだよね。そうなった時にTwitterの140文字は短いんですよね。パーッとタイムラインが読み終わっちゃう。あと何か読むものないかなってネットニュースを読むけど、それも読み終わっちゃう。そんな中でポっと読み応えがある記事を何ページかサーッと読んじゃう。結構長文を読むんですよ。そこに至った時に、「今さらブログ!?」ってことを含めて面白いなって。生活スタイルやデバイスが変わったりする。人々の習慣が変わると盛り返すメディアとかも出てくると思うんですよ。

言ったらラジオだってさ、今ラジコで聞いてない? ラジコってスマホじゃん。みたいなことで言うと、そのメディアの中でやれることとか、そのメディアが持っている個性がある。俺、ラジオをやって面白かったなと思ったのは、ラジオのリスナーってむちゃくちゃ温度が高いのね。むちゃくちゃ積極視聴者なの。だからTV番組で1クール、幸福洗脳の特集をしてもこんな温度感の客は付いてこなかったと俺は思う。めちゃめちゃ温度高いお客さんが付いてきてるから、それは面白いなと思っているので。テレビが何の基準で(メディアの)王様かっていうことに注目すれば王様で居続けられるんじゃないですか。それは広さかもしれないし、無料ってことかもしれないし。その武器ってなんだろうってことを突き詰めれば、ラジオはある意味そういう「温度(の高さ)」でいうとメディアの王様かもしれないと僕は思ったんですよ。

YouTubeは「アーカイブ」の王様だったんですよ。Fischer'sとかって初回から見れるもん。更新が古い順をポンと押すだけで初回が見れちゃうんだよ。このユーザーインターフェースって他にないから。だから俺はアーカイブの王様じゃないって思ってたの。そういう風な感じでいうと、Twitterは今すごく雑多なものが集まっているし、ビジュアルだけに特化するとInstagramってのは強いだろうし。そうじゃない文字のブログがここまで盛り返してきているなと俺は感じている。

今、noteとかさ、文字媒体を直接売るメディアも出てきている。そういう中でいうと、テレビなの? YouTubeなの? っていうのも一時代の議論。5年後、テレビかYouTubeかって議論がされていないと思う。もうその議論自体が古いと思う。違う客観視した対極的な見方が通説になっていて、メディア自体も違うフェーズに入っているんじゃないかなって俺は思うんだよね。だから気にしなくていいと思うんだよな。っていうのが俺の率直な意見です。

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