米中摩擦~貿易では妥協するも安全保障面では出口見えず

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月13日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。貿易から安全保障までの米中関係の今後について解説した。

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中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)(ロシア・モスクワ)=2014年10月2日 写真提供:時事通信

トランプ大統領、対中関税引き上げ期限の延長を示唆

アメリカのトランプ大統領は12日、中国との貿易協議が合意に近いなら、3月1日の対中関税引き上げ期限の延長を否定しない考えを明らかにした。アメリカと中国は14日から閣僚級協議を行う予定になっている。

飯田)トランプ大統領が閣議中記者団に対して話したもの、ということで少しの間期限を多めにみることは可能だ、ということを言ったようであります。

高橋)米中の話は、経済的な側面と、安全保障の側面が2つ本当は絡んでいます。通常のニュースでは経済の話として取り扱われますが、2つの要素が絡んでいるということを注意しておいた方が良いと思います。
経済の話で行きますと、流石にいろいろ妥協して歩み寄るような話はあると思います。トランプ大統領はいま成果が欲しいところです。国内の方は行き詰まっているから、外交の方で成果を見せたい。ただ、安全保障の話は根が深くて、なかなか全面解決がないのではないでしょうか。例えばファーウェイの話はかなり強烈に言っていますよね。これは安全保障に関わる話なので、なかなか大変です。それでアメリカの方もファーウェイの副会長である…。

飯田)孟晩舟さん。

高橋)拘束していますよね。

飯田)カナダに拘束されていて、アメリカ側が身柄引き渡しを求めています。30日以内なので、これも期限が3月の頭ですよね。

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中国広東省深圳市にある華為技術(ファーウェイ)本社キャンパス(ゲッティ=共同)=2018年12月7日 写真提供:共同通信社

米中関係~貿易では妥協しても安全保障面では出口見えず

高橋)恐らく貿易のことでは少し緩めるのでしょう。そうしないと経済的には苦しいですからね。特に中国は苦しいのでしょうけれど、アメリカもたまらないでしょうから。でも安全保障のところではファーウェイやZTEなどに対しては厳しい。技術を盗んでいるという話ですから。なかなか中国も「はいそうですか」とは言えませんし、安全保障のところはなかなか出口がありませんね。

飯田)新しい規格の5Gを、どこが基幹の部分をやるのかというところで、ファーウェイがリードしていたけれども。

高橋)それは厳しいですね。日本もファーウェイは使えなくなったでしょうし。コンシューマーの商品でファーウェイは一生懸命宣伝していますよね。

飯田)スマホとかそういうところですね。

高橋)それはあるのでしょうけれど、インフラ関係ではファーウェイはなかなか使えなくなったという感じがします。

飯田)ポンペオ国務長官は、ヨーロッパ歴訪中ですけれども、ファーウェイはリスクがあるぞということを伝えて回っている。

高橋)言われなくてもわかりますが、言われたら「えっ」と思っちゃいますよね。

飯田)既にイギリスは舵を切って。

高橋)それは切りますよ。ファイブアイズというイギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ。それは英語圏ですが、その次に日本とドイツがつくのですがね。ドイツはふらふらしているところがあるけれど。この間メルケルさんが日本に来て、安倍総理にいろいろ言われたのではないかと思いますよ。

飯田)おたくもあんまりトランプさんとやっているとヤバイよと。

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共同記者会見する安倍首相とドイツのメルケル首相=2019年2月4日午後、首相官邸 写真提供:共同通信社

中国に助けを求めるも、アメリカの顔を見ざるを得ないドイツ

高橋)「危ないですよ」とかね(笑)。「まあドイツ銀行も大変なんでしょうけれど」なんて、言いながらね(笑)。

飯田)ドイツ銀行の件は、一応表向きはアメリカ国内でイランに関する取引のマネーロンダリングとかをやっていたということで、アメリカ当局から制裁を受ける受けないと。受けるとなると莫大な額で、ドイツ銀行が潰れてしまうのではないかみたいな話まで、一部報道になっています。

高橋)ドイツ銀行の裏側には中国がいて、中国が助けているということが前提になっているのですけれどね。これも禁止されてしまったではないですか。ドイツ銀行は潰せないし大変だと思いますよ、メルケルさんも。

飯田)ドイツ銀行は“私の銀行”で、国立銀行、中央銀行ではないですよね。

高橋)大きい銀行ですから、日本で言うとメガバンクみたいな感じです。そこが危なくなって、「中国さん助けて」と言ってしまったのですが、これが良くなかったかもしれないですね。

飯田)「そんなことをやると、ドル決済させないぞ」とアメリカ財務省が言って来る。

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トランプ米大統領の一般教書演説を聞き、立ち上がって拍手をするペンス副大統領(後列左)と、着席したままのペロシ下院議長(同右)=2019年2月5日、ワシントン(UPI=共同) 写真提供:共同通信社

怒らせると本当に怖いアメリカの力

高橋)アメリカを怒らせると本当に怖いのですよ。

飯田)やはりドルの流れという、ある意味での血液の循環をアメリカ財務省はすべて把握していると思った方が良いわけですか?

高橋)もちろんそうです。アメリカファーストですから(笑)。

飯田)北朝鮮に対する制裁のときに、バンコ・デルタ・アジアという銀行を凍結したら北朝鮮が悲鳴をあげたではないですか。

高橋)よく知っているのです。あれをやったのもトレジャリーですからね。アメリカの財務省。財務省ってすごいのですよ、そういうことは。

飯田)国務省側は6ヵ国協議でまとめようとしていたところに、財務省がダーンとやった。

高橋)実力行使です。本当の経済戦争という感じですよね、そこは。アメリカが貿易摩擦を仕掛けて来ると、裏側にそれがあるから怖い。

飯田)アメリカとまともに戦うのは難しいということですか?

高橋)戦わない方が良いのではないかと思いますよ。アメリカの力を侮(あなど)ることはできないです。

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