恩赦の実施はいまの時代に合っているのか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月21日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。政府が即位礼正殿の儀に合わせ、恩赦の実施を決めたニュースについて解説した。

恩赦の実施はいまの時代に合っているのか

即位礼正殿の儀関連 報道陣に公開された、天皇陛下が即位を宣言される舞台となる「高御座(たかみくら)」の組み立て作業=2019年10月6日午後1時39分、皇居・宮殿「松の間」 写真提供:産経新聞社

即位礼正殿の儀に合わせて恩赦を実施

政府は10月18日の閣議で、天皇陛下が即位を宣言する10月22日の即位礼正殿の儀に合わせ、恩赦の実施を決めた。比較的軽い交通違反などによって罰金刑を受け、納付から3年以上が経過した約55万人が対象で、恩赦の種類は喪失・停止された資格を回復させる復権のみとされている。

飯田)天皇の国事行為として恩赦というものを内閣が決定し、助言の下に行うということです。時代遅れだというような批判も出ていますが。

時代遅れになって来た「恩赦」

須田)私もそう思います。恩赦と言うと、刑務所のなかに入っている人が、刑期が短くされて出て来るというイメージがありますが、そういうことは一切ありません。停止された資格を回復させる復権のみということです。でも、これだったらやらなくてもいいのではないかという感じもしますよね。加えて、司法が決定したことを行政が変えるのはどうなのか、適切な行為なのかどうか。そしてもう1つは、法の前の平等です。公平公正さがこれで損なわれるのではないかと、その辺りを考えると、時代遅れということになります。かつての憲法下における、天皇が君主だった時代であればいいのだけれども、今日の新憲法の下において恩赦というのは、いまの憲法の原則ともそぐわないのではないかなと思います。しかも実際、どの程度のメリットがあるかと言うと、それほどでもない。そうであれば、やめた方がいいのではないかと私は思います。

注目の来日要人~香港の林鄭月娥行政長官と韓国・李洛淵首相

飯田)今回はいろいろなところで前例踏襲が多い。何と言っても要人がたくさん来る。丸の内近辺の警備も厳しいですね。

須田)すごいですね。数十メートルごとに警官がいるのではないかという状況です。あまり報道されていないのですが、香港からは林鄭月娥行政長官が来ます。

飯田)そうですね、来ますね。

須田)香港が大変な状況になっているのですが、来たときに日本のメディアはどう対応するのか。取材をして質問するのかというところも、注目ポイントだと思います。

飯田)誰が来るのかという辺りも新聞にいろいろ出ていますが、アメリカは運輸長官が来るそうです。

須田)大統領の継承順位で第何位なのか、調べて見ました。住宅都市開発長官ベン・カーソンさんと並んで、同率13位です。

飯田)そう考えると、決して序列の高い人ではないですね。

須田)トランプ大統領も頻繁に来ているから、異例になってしまうのですが、それにしても13位はないだろうと私は思うのですけれどね。

飯田)中国は王岐山国家副主席。この人は習近平氏のナンバー2というか、懐刀だというようなことは言われます。

須田)それと注目は、韓国の首相、李洛淵さんです。韓国は経済的にも外交的にも相当追い詰められていて、日本との関係改善、特にGSOMIAについては関係改善を望んでいます。韓国国内の世論、或いはメディア報道でも、「手ぶらで帰って来るな」という報道も出ています。

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