ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月1日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。韓国国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)氏の来日について解説した。
慰安婦問題で上皇さまに謝罪を求めた文議長
韓国の文喜相国会議長が、2019年2月に「慰安婦問題の解決には天皇の謝罪が必要」と、現在の上皇陛下に謝罪を求めた発言。日本の山東昭子参議院議員が抗議をしたところ、文氏がおわびを記した書簡を寄せていたことがわかった。これに対し山東氏は「この内容では十分でない」として、10月に文氏宛に発言の撤回と謝罪を求める書簡を送ったが、現在のところ返答はない。
飯田)文氏は4日からG20の国会議長会議に出席する予定で、来日するということなのですが、山東議長は「謝罪と撤回がなければ会談には応じない」と言っているようです。
宮家)もちろん無礼ということもあるのですが、もともと事実誤認がありますよね。1995年の段階から村山談話が出て、度重なるおわびの気持ちを日本政府は表明していますから、それで尽きていると思うのです。どういう状況でこういった発言をされたのかは知りませんが、どう見てもポピュリズムですよね。本当に軽はずみな発言だと思うのですが、一介の議員ならまだしも、国権の最高機関である国会の議長がこういう発言をするのは驚きです。ですから、日本側の対応は間違っていないと思います。しかし、今回はG20の集まりで来るわけだから仕方がないですね。
飯田)来てしまいますからね。
宮家)呼ばないわけにも行かないし、来たらそれなりの会議に出てもらって、ハイさようならということでしょう。
飯田)日韓関係に関しては、少し前に官房長官が「雪解けの兆しも」と発言されましたが、いわゆる徴用工、募集工に関しても差し押さえ、売り払いが目前だということです。こんなことをされたら、こちらとしてもビジネスができないですよね。
米大統領も関心なしでは日韓関係の改善は難しい
宮家)実は昨晩アメリカの友達とこの話をじっくりしたのですが、「韓国も韓国だけれど、日本も日本だ。どうして歩み寄れないのだ」と言うのです。その友人の言うこともわからないわけではないですし、もし私が総理だったら、韓国との関係改善を考えるかもしれない。しかし、仮にそれをやるならば、こちらから何らかの譲歩をして、向こうからも譲歩が来てというような、政治的に難しい判断をしなければいけない。当然これをやるのだったら、アメリカを巻き込んでいかなければならない。1965年の基本条約やGSOMIAの場合も、アメリカと話をした上で仕掛けて行ったわけですからね。でも、今回トランプさんには何の関心もないのですよ。必要な援護射撃もしないし、むしろ距離を置いています。そんな状況で日本が動かしたって、上手く行かなくなるだけですよ。上手く行かないのだったらやらない方がいい。こういうことを言ったら、彼は黙っていました。アメリカもジレンマはわかっているのです。特にGSOMIAの破棄に関しては、日本よりもアメリカに対するものです。本当はアメリカがもっと怒っていいのかもしれないけれど、どうも関心がないように思います。もし大統領が違えば、アメリカの水面下の動きが出て来たのかもしれませんが、現時点ではそのような状況で物事を動かすのは難しいと思いました。ただ、アメリカにも日本も努力せよと思っている人がいることに驚いたということです。
飯田)局長レベルでは、アメリカからもGSOMIA破棄は絶対にやめるべきだという声明が出ていますね。
宮家)局長レベルが言ってもしょうがないのです。問題は大統領ですから。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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