成田凌「好きなタイプは」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に俳優の成田凌が出演。俳優になった経緯について語った。
黒木)今週のゲストは俳優の成田凌さんです。成田さんは小さいころから俳優を目指していらっしゃるのかと思っていましたが、違うのですか?
成田)そんなことないです。
黒木)だって、「ザ・俳優」ではないですか。
成田)よく「俳優、モデルの」という紹介があるのです。
黒木)すみません、モデルとは知らなかったです。
成田)モデルは19歳からやっています。モデルになったのも、「役者になりたい」と思ったからです。19のときは、同い年の奴らがドラマや映画にどんどん出ていて、「やばい、出遅れた」と焦りました。「日本でいちばん有名な雑誌に載れば、誰かが見つけてくれるのではないか」と思い、MEN’S NON-NOに応募して、オーディションで「役者をやりたいのですけれど、手助けしていただけませんか?」と言いました。モデルを1年間やってから、俳優を始めました。
黒木)俳優をやりたくてモデルを始めた。でも、モデルをやる前に美容学校に行かれたわけでしょう?
成田)美容師になるつもりだったのですが、美容学校に行っても「入りたい美容室がないな」となって、「表に出るのもありだな」と思って就活をやめました。
黒木)生きる道はここだ、というものを感じたのでしょうね。
成田)感じてしまったのですが、始めてしまったら美容師に後戻りはできません。
黒木)でも、免許は持っていらっしゃる?
成田)免許は持っているのですが、技術がありません。美容師の役も2年目にやりました。もう1回、美容師役をやりたいですね。
黒木)『愛がなんだ』で、シャンプーするのが上手だなと思っていたのですよ。
成田)共演した岸井ゆきのさんにも、「すごく気持ちよかった」と言っていただきました。
黒木)本当に気持ちよさそうだったもの。
成田)シャンプーが上手な人が好きです。シャンプーやマッサージが上手な人は、人の気持ちがわかる人だと思います。
黒木)痒いところに手が届くというかね。
成田)本当に僕の好きなタイプです。
黒木)表現が面白いですよね。シャンプーが上手い人、マッサージが上手い人が好きだということですね。
成田)痒いところに手が届く。いい言葉をいただきました。好きなタイプを聞かれたときに、そう答えようと思います。
黒木)デビューしてから数々の話題作に携わっていますが、芝居はどうやって勉強したのですか?
成田)デビューする2週間前に駆け込みでレッスンを受けましたが、ほとんど現場で学びました。デビュー作に津川雅彦さんが出ていらっしゃって、すべてを見て学びました。その現場で泣く芝居があったのですが、「『父親の愛情がな』というセリフがあるでしょう。そのセリフまで僕の目を見ていてくれないかな」と言われたので、黙って見ていたら勝手に涙が出て来て。何だかわからずに30~40分、カメラマンさんに「とりあえず撮るぞ」といろいろなところから撮ってもらって、「これが芝居なのか。いつか僕もこうなりたい」と思いました。どうやって恩返しすればいいのかわからないまま、津川さんが亡くなってしまったので、辞められないのですね。津川さんのような役者になりたいです。
黒木)私も何十年もやっていますが、恐らく虚実皮膜の間を生きると言って、芝居では理性も働かなければいけないではないですか。立ち位置やカメラ位置などを意識して理性的に動きながら、自分が自分ではない人になってしまうギリギリのところへ行くと、「あの思いをしたい」と思うのですよね。
成田凌(なりた・りょう)/俳優
■1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。26歳。
■趣味はフットサル。芸能界に入る前は美容専門学校に通っていた。美容師免許も取得。
■2013年からファッション雑誌「MEN’S NON-NO」の専属モデルとして活躍。
■2014年、ドラマ『FLASHBACK』に出演。俳優デビュー。
■以降、数多くのドラマ・映画に出演。TBS「逃げるは恥だが役に立つ」、NHK連続テレビ小説「わろてんか」。映画「スマホを落としただけなのに」「愛がなんだ」「さよならくちびる」——。そして周防正行監督の「カツベン!」では主演を務めた。
■最新作は2020年3月20日公開『弥生、三月-君を愛した30年-』。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳