高見沢俊彦~小説『音叉』を書いた理由

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にTHE ALFEEの高見沢俊彦が出演。小説を書くまでの経緯について語った。

高見沢俊彦

黒木)今週のゲストはTHE ALFEEの高見沢俊彦さんです。高見沢さんは、ミュージシャンとして活躍されているのはもちろんですけれども、小説家としても活動されています。4月に文藝春秋社から『秘める恋、守る愛』という、恋愛小説を出版されました。これは2作目なのですね。

高見沢)2作目です。

黒木)いつか、小説を書いてみたいと思っていらしたのですか?

高見沢)高校生のころから、本が大好きでした。父親が教師だったということもあるのですが、家に本がたくさんありました。兄も本が好きだったので、兄や父親の本棚に対して憧れを持っていました。高校時代、ミュージシャンよりも小説家になりたいと思っていたこともあったのですが、「僕にはこんな長いものは書けない」と自分で諦めて、そういうものには手を出しませんでした。

黒木)『音叉』という作品で作家デビューをなさった2018年のときには、どのような心境の変化があったのですか?

高見沢)心境の変化というか、『文藝春秋』にエッセイを出したのです。それが編集者の琴線に触れたのか、「小説を書きませんか?」という依頼が来ました。どうしようかな、と思っていたのですが、ここで断ったら一生書かないだろうと思い、一度、編集長や編集の方にお会いして「書けますかね、僕」と聞いたら、簡単に「書けますよ」と言われたので、書いてみようと思いました。

黒木)音楽を目指した若者と、恋に落ちる女の子のお話。

高見沢)70年代初期の話です。

黒木)どこかで、自分を投影してということですか?

高見沢)一切投影していないのです。

黒木)それからすぐに連載を始められて、2年後には2作目を出した。早くないですか?

高見沢)自分のなかで書きたいものが出て来たのです。それをプロットにまとめているうちに、何となく、物語がつながった感じです。

黒木)2作目の『秘める恋、守る愛』を読ませていただいたのですが、音楽のように書かれているので、詩を読むように読めました。人はそれぞれいろいろな贖罪があり、それぞれの十字架を背負って行かなければならないという。

高見沢)人は何を秘めて、何を守って行かなければいけないのか、ということが命題だったのですが、それを1つの家族に投影して、それぞれに守るものと秘めるものを対比しています。あと、物語はある程度の希望があるべきだと思っていますので、それを最後には出したいと思っていました。 

黒木)「ルートヴィヒ2世の十字架がシュタルンベルク湖に」というお話は、本当なのですね。

高見沢)本当です。いまでもちゃんとあります。シュタルンベルクはミュンヘンから車ですぐに行けるようなリゾート地です。閑静ないい場所です。

黒木)どの街も行ってみたくなりました。今度、行けるようになったら行きたいと思いながら読んでいました。それにしてもドイツの地名って、噛みそうな地名が多いです。

高見沢)ノイシュヴァンシュタイン城とか、名詞が付きますからね。「ノイ」が「新しい」で、「シュヴァン」が「白鳥」ですか。

黒木)「の」とか「に」が入らない。

高見沢)そうですね。覚えてしまえば、楽かも知れません。

黒木)家族の想いだけではなく、いろいろなところへ旅をしたような気持ちになります。

高見沢)生きることは人間にとっての旅だと思っています。僕らは、この国で生まれて、いろいろなことがあって生きて行くわけですけれども、他の国でも同じようなことが起きています。

黒木)単純にそれだけではないですけれどね。

高見沢)そうですね。

THE ALFEE

高見沢俊彦(たかみざわ・としひこ)/ミュージシャン

■1973年、明治学院大学キャンパスにて結成されたTHE ALFEEのリーダー。楽曲のほとんどを手掛ける。(高見沢俊彦/桜井賢/坂崎幸之助)
■1983年、シングル『メリーアン』がヒットして以降、現在に至るまで日本の音楽シーンを代表するバンドとして活躍。
■コンサート通算本数は日本のバンドとして最多の2700本を超え、現在も更新中。
■ソロ活動や楽曲提供、ラジオ番組などでも幅広く活動。
■2018年には『音叉(おんさ)』で作家デビューを果たす。
■2020年4月、小説第2弾として『秘める恋、守る愛』を出版。
<*2018年12月から「オール讀物」(文藝春秋刊)で連載>

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ENEOSプレゼンツ あさナビ

毎週月曜〜金曜 6:43 - 6:49

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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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