キャスターの辛坊治郎氏が9月7日(月)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党の幹事長の権限について解説した。
自民党の二階幹事長の幹事長通算在職日数が9月8日で1498日となり、二階幹事長が政治の師と仰ぐ田中角栄元総理の最長記録を抜いた。
辛坊)当分(在職期間は)続きますね。これだけははっきりしています。いまの自民党総裁選の流れは、天地ひっくり返ったらわかりませんが、ひっくり返らない限りは菅さんで決まりです。そうなると菅さんと二階さん。菅さんが立候補するにあたり、いちばん最初に支持を表明しているのが二階さんです。二階さんと菅さんは過去3ヵ月、毎月ご飯を食べています。これは当然のことながら二階幹事長留任です。菅さんが総理大臣になって、幹事長を別の人間にしたら大ニュースです。反対にそれをしたら菅さんに対する評価はさらに2段ほど上がるかもしれないです。危険だという見方もさらに増えるかもしれませんが、「え!幹事長を変えるの!?」「やるなぁ!」という雰囲気になります。そうなると、二階幹事長はどんな手を使うのかはわかりませんが……それがわかっているのでみな、敵に回したくない人だなと思っているのです。
増山さやかアナウンサー)そんなに怖い人なのですか?
辛坊)私の知っている、とある政治評論家の方は、あるときテレビ関係で、自分のせいではないのにあることに巻き込まれ、二階さんをすごく怒らせてしまったことがあります。その某評論家の方が黒幕だと二階さんは思ったようです。そう思うに際しての構造、いきさつはありましたが、その人は本当は黒幕でも何でもないのです。その政治評論家の方は二階さんとそれまでは本当にしょっちゅう食事をするような蜜月の関係でしたが、それ以来、目も合わせてもらえないようになったそうです。
増山)ばっさりと。
辛坊)だからといって、その人にどれだけの不利益があったのかというと直接の不利益があったとは聞きませんが……
増山)大きいですよね。
辛坊)やはり、それはかなりビビるのだろうなと思います。その政治評論家は実際に二階さんとの関係が悪くなっても別に実利上困らないのですが、自民党の皆さんはそういうわけにはいきません。
増山)確かにそうですね。
辛坊)石破さんは、なぜ肩書が元防衛大臣や元農水大臣ではなく、元幹事長なのかという話ですが、「幹事長というのは大臣3人分と言われていますので」と、この番組に来て放送中に言っていました。それだけの力があるのです。自民党の金と人事を完全に握っています。いちばん偉いのは総裁なのですが、総裁は自動的に総理大臣になります。そうなると国政の方で忙しくて、党務ができません。党務はナンバー2である幹事長が全て行います。選挙の公認から、(例の広島のように)どこに1億5000万円をばらまくのかというようなことも含めて、幹事長の権限というのはものすごいです。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)