消費税は限定的に8%にするべき~青山繁晴
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月10日放送)に作家で自由民主党参議院議員の青山繁晴が出演。内閣府が発表した景気ウォッチャー調査の結果について解説した。
いつまでも続くパンデミックはない
内閣府が9月8日に発表した8月の景気ウォッチャー調査によると、景気の実感を示す現状の判断指数は、前月と比べて2.8ポイント上昇の43.9となり、4ヵ月連続で改善となった。しかし、飲食関連の業種は前月より悪化するなど、新型コロナウイルスの影響が続いている。
飯田)小売関連などは上がっていますが、飲食関連は厳しい。やはりこれは、第2波と呼べるのかはわかりませんが、このところ再び上がって来た感染者数の影響ですか?
青山)私は感染症に23年間関わって来たのですが、第2波がすでにあって、そのピークは7月で過ぎたと考えています。
飯田)7月末で、と言われていますね。
青山)昨日(9日)、音楽業界の人と夜に話していたのですが、音楽業界もコンサートを開けずに打撃を受けているわけです。ただ、そのとき申し上げたのですが、いつまでも続くパンデミックはないのです。私は信念を持って「武漢熱」と呼んでいますが、武漢熱は下手をすると人工のウイルスかも知れないけれど、それでもパンデミックはいつまでも続きません。
過去のパンデミックでもアメリカ経済の落ち込みは7~8ヵ月しかなかった
青山)過去に人類は何度もパンデミックに直面して、その度に景気が落ち込んでいましたが、景気悪化が1年続いた例はないのです。アメリカ経済に限って言うと、1918年~1920年にあったスペイン風邪のときは、アメリカ経済の落ち込みは7ヵ月間だけでした。その後、1956年~1958年にアジア風邪、本当はインフルエンザですけれども、このときも8ヵ月でアメリカ経済が回復しています。やはりアメリカ経済が牽引して行くので、米中対決のことも合わせて考えると、そこまで続く景気の落ち込みではないと思います。だから、株価が2万3000円より下がらない。一旦は1万6000円になりましたが、ずっと2万円を確保しているでしょう。全体的な財政出動のおかげで、お金が余っていて使い道がないということはありますが。経済記者のときに1年間、証券記者会にいて痛感したのは、「株はいまを見ない」ということです。先しか見ない。過去はもちろんまったく見ないです。だから先行きを考えると、こういうパンデミックでの景気の落ち込みというのは、実は長続きしない。景気が回復するということを見ているから、株価が落ち込まないのです。
いまを踏ん張れば、必ず展望が開く
青山)飲食業の方々のように、家でもご飯を食べられるという代替物の選択肢が他にあると遅れるのですが、やがて戻って来ると思うので、決してあきらめずに、いまのご努力も大変だと思うのですけれども、踏ん張っていただきたいと思います。踏ん張れば、先は必ず展望が開けるのです。
「護る会」の有志でまとめる議員立法~1年間限定で消費税を8%に戻す
飯田)これをどう支えて行くか。補償や無利子・無担保での融資など、いろいろ出て議論もされていますが、一方で消費税について。この総裁選に出ているお三方は、基本的に後ろ向きの印象です。
青山)そうですね。いま「日本の尊厳と国益を護る会」というものが党内にあって、私はその代表ですけれども、60人になりました。この「護る会」のなかでもいろいろな意見があって、いま「1年間限定で消費税を8%に戻す」というものを、議員立法でまとめています。護る会としてではなく、護る会の有志で新政権に提案することになります。「消費税は基幹税になってしまったから、社会保障や教育無償化の財源なので触るな」という意見もたくさんあるのです。しかし、安倍政権で景気は緩やかに回復と言っていたのは、実は間違いで、内閣府が最近になって「景気は2018年10月からずっと後退期だ」と言っています。景気後退期のど真ん中、2019年10月に増税したわけです。ですから、消費税そのものに対する論議以前に、8%に一旦、限定的に戻さなくてはいけないというところで、何とか有志の意見をまとめて提出するわけです。
「消費税は苦労して上げたものだから下げられない」~何をおっしゃっているのか
青山)残念ながら、いまの3候補の方々は、いずれも深い論議すらしません。特に首脳陣の方々が「苦労して上げて来たのだから」と言うのです。そんな苦労は、国民から見れば苦労のうちに入らないですよ。そんなことは当たり前ではないですか。国会議員は国民のために、死ぬ覚悟をしていなくてはいけないので、国民の方々がどれくらい苦労しているかを考えたら、「苦労して上げたものだから下げられない」なんて、何をおっしゃっているのですかと思います。
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