3次補正予算を通常国会提出へ~予備費は積極的に使うべき
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月14日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。年内に編成される第3次補正予算案について解説した。
政府・与党、今年度第3次補正予算案を通常国会に提出へ
政府・与党は10月13日、追加の経済対策を盛り込む2020年度第3次補正予算案を年内に編成し、2021年1月召集の通常国会に提出する方向で調整に入った。新型コロナウイルスの影響で落ち込む景気の下支えや雇用対策が中心となる見通しである。
飯田)10月26日から臨時国会が開かれる運びになっていますが、そこではなく年明けの通常国会ということです。
高橋)それは面白いですね。少しの差で1ヵ月くらいの違いです。予備費もあって当面はしのげるからということかも知れません。
7兆残る予備費~積極的に使うべき
飯田)予備費が7兆くらい残っていますよね。
高橋)何かあればそこから出せばいいということです。予備費がなくなってしまうと、のんびりしていられません。予備費はもっと積極的に使えばいいと思います。
飯田)小出しにしている感じがしますよね。
高橋)ドカンと行けばいいのです。
飯田)7兆円ということはGDPの1%くらいです。
高橋)極端に言うと、次のGo To トラベルのようなものに使えばいいのです。医療関係も大変でしょうからどんどんやればいいと思います。
飯田)この辺はいろいろなところとの駆け引きがあるのですか?
高橋)予備費を先に積んだのだから、使えばいいのです。それに対する執行を誰かが抑えているのではないかと思ってしまいます。これまでに予備費に10兆円も積んだことはありませんでしたからね。
飯田)予備費を使うとなると、閣議決定が必要なのですか?
高橋)予算で決定しているのですから、いりません。後で報告が出て来ます。いろいろなときに使えるのが予備費なのです。
飯田)機能的に使える。
高橋)10兆円が大きすぎるという議論もありますが、当初予算に比べたら10兆円なんて大した話ではありません。予算計上したのだからどんどん使えばいいです。
飯田)「足りなくなったらどうしよう」というようなことでしょうか?
高橋)わかりませんが、10兆円があまりに大きな予備費だから、「慎重に」と思っている人はいるかも知れませんね。
金融政策についても安倍政権を継承する菅総理
飯田)毎日新聞の記事では、「予算を削ったり、増税をして財政再建を目指そうとしているのに、内閣官房参与に任命された高橋洋一さんはお金を出す方だから戦々恐々としている」というようなことが書かれています。
高橋)この間の予算は国債を出して、国債を出しただけなら財政再建というロジックはわかりますが、あれは日本銀行がみんな買うのです。そのために日本銀行の黒田総裁と麻生財務大臣の2ショットの共同会見もやったくらいです。日本銀行が買えば、実質的な財政負担はありません。ないのは財務省も知っているはずなのに、なぜあれで財政再建と言うのかわかりません。
飯田)「安倍政権の継承」と菅さんもおっしゃっていますが、金融と財政について、特に金融は緩和して財政を適切に出して行く方針です。
高橋)金融と言った意味は金融政策です。金融は英語で言うとフィナンシャルとマネタリーと2つの意味があるので、日本語で言うとわからなくなってしまいます。マネタリーの意味での金融政策は従来通りでしょうね。菅さんが日銀の黒田さんとご飯を食べたでしょう。
飯田)日銀総裁とお昼を食べましたね。
高橋)あの場で確認したはずです。
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