ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月16日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。中国海警局の船が尖閣沖の領海に侵入したニュースについて解説した。
中国海警局の船2隻が尖閣沖領海に侵入
政府は2月15日、沖縄県石垣市の尖閣諸島・南小島沖の領海に、中国海警局の船2隻が侵入したと発表した。加藤官房長官は記者会見で、「誠に遺憾で断じて容認できない。このような活動は国際法違反だ」と中国側を非難し、外交ルートを通じて厳重抗議したことを明らかにした。
飯田)一部報道では、漁船に接近しようとしたということも言われています。
高橋)海警は日本の海上保安庁だと報道ではよく言われますが、はっきり言えば軍隊ですから、軍隊が来ているということなのです。
飯田)第2海軍という言い方もされています。
高橋)向こうは法律を改正して、武器使用もできるということになっているので、ここで「遺憾の意を表明する」というのは当たり前なのでしょうけれども、「日本が実効支配しているのだ」ということをはっきりと言った方がいいと思います。いちばん簡単なのは、前から言っているのですが、お墓参りに行くと言えばいいのです。「お墓参りに行くことの何が悪い」という話で、日本が実効支配しているということは報道してもらった方がいいわけです。お墓参りに行くということは墓地があるということですから。中国の海警法の立場だと、いろいろな建造物があれば違法だと撤去するという話だから、「お墓を撤去してみろ」と言えばいいのです。
「尖閣諸島は日本が実効支配をしている」ということを世界にアピールするべき
飯田)あそこは、かつては鰹節工場があって、人が暮らしていたというところでもあります。
高橋)お墓も、誰が埋葬されているのかというデータもあるのです。お墓参りに行くことの何が悪いという、それだけのことです。あとは海洋の調査など、いろいろ名目はあるのだけれど、「実効支配しているのだ」ということを世界にアピールするべきです。最後には軍事衝突になるかも知れませんけれど、その直前に「どれだけ外交上のプロパガンダがあるか」ということは、重要だと思います。
飯田)こちらが行動するのもそうだし、それを世界に対してアピールして、理解をしてもらう。
高橋)実効支配を明らかにするということは、あとで来たときに、「実効支配を蔑ろにしたから反撃した」ということで言い訳が立つでしょう。いまの状況だと、無人島で、実効支配しているかどうかわからないという状況になってしまいかねないのです。
飯田)まさに中国はそこを狙いに来ているわけです。
高橋)尖閣に定点カメラを置いておいて、年中見ているとかね。定点カメラを置くことは、いまならば無人でできるでしょう。「中国の船がいま入りました」など、そういうものを世界に流した方が、実効支配を日本がしているということがよりわかりますよね。
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