ショウアップナイター エピソード55
<エピソード12~ミスターショウアップ 胡口和雄アナウンサーが語る思い出の伝統の一戦~>
~今年2021年、放送開始から「55周年」のシーズンを迎えたニッポン放送「ショウアップナイター」。これを記念し、中継だけでは届けきれない取材情報や解説陣の“ここだけの話”など、「55」のエピソードを紹介していく連載企画~
ショウアップナイター実況担当・胡口和雄アナウンサーが、『バックスクリーン3連発』を始めとした「伝統の一戦」の思い出を語った。
通算2000試合まであと2試合となった巨人-阪神「伝統の一戦」。その数々の「伝統の一戦」を、今年2021年に55周年を迎えるニッポン放送ショウアップナイターで実況してきた胡口アナが振り返った。
「まずは昭和34(1959)年6月25日、僕が11歳の時、天皇・皇后両陛下が後楽園球場で行われた巨人-阪神戦を観戦された天覧試合。球場で見ているわけではなく、テレビで生で見たか、あるいはその後のニュースで見たか、今となっては定かではないけれども、同点で迎えた9回裏、長嶋さんが阪神の村山実投手から打ったサヨナラホームランというのは非常に印象に残っているね。あのホームランはファウルポールぎりぎりだったので、村山さんは『あれはホームランじゃなくてファールだと今でも信じている』という後日談もあるけれど当時の僕にはそんな事は全然関係なく、やっぱり巨人-阪神というと『天覧試合だな』というのがものすごくイメージが残っているね」
まず幼き頃の歴史的な「伝統の一戦」を振り返った胡口アナ。では、実況アナウンサーとしての思い出深い「伝統の一戦」は?
「会社に入った昭和48(1973)年、巨人が9年間連続して日本シリーズを制したV9時代の最後の年なんだけど、この年の10月22日、甲子園での最終決戦で勝った方が優勝という試合があった。残念ながら、骨折によりこの試合に長嶋さんは出場していなかったのだけどね。僕は前日、後楽園球場で長嶋さんのそのデッドボールを見ていたので『やばいな』『翌日の阪神戦に出れるのかな?』と思っていたら、骨折だったね。そして、長嶋さん抜きで迎えた10月22日の最終戦、9対0で巨人が勝って優勝決定したのだけれど、阪神ファンが大敗したことに激怒しグラウンドになだれ込んできた結果、巨人の胴上げが出来ず、巨人の選手はベンチに帰ってきたというのを覚えているね。そして、長嶋さんは試合には出れなかったけど、優勝した時にニッポン放送に生出演してメッセージをもらったのは印象に残っていますね」
「その次に思い出されるのが、自分が実況した昭和60(1985)年の4月17日、巨人の槙原寛己投手から阪神のランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布の3人に連続でホームランを打たれた『バックスクリーン3連発』。実はこの時僕は、風邪をひいて体調を悪くしていて『とにかくホームランだけは出るな』と思っていましたね。風邪のせいで声を張り上げると声が出なくなっちゃうので。でも3発も出ちゃって、俺の方がノックアウトみたいな感じになっちゃったよ(笑)。本当に忘れることができない試合でした」
2021年5月15日、巨人・阪神の通算2000試合目には、どんなエピソードが待っているのか。その瞬間は、ニッポン放送ショウアップナイターで。
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連載情報
ショウアップナイター エピソード55
ニッポン放送「ショウアップナイター」55周年を記念し、中継だけでは届けきれない取材情報や解説陣の“ここだけの話”など、「55」のエピソードを紹介していく
2021年、放送開始から『55周年』のシーズンを迎えるニッポン放送の看板プロ野球中継番組「ニッポン放送ショウアップナイター」。記念となる一年に『55!!(GoGo!!)みんなのプロ野球 』をシーズンキャッチとして、55 周年にちなみ55の企画をお届けしていく。
ニッポン放送ショウアップナイターHP:https://baseballking.jp/showup