ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」（7月2日放送）に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。菅総理の発言もあり、無観客開催の可能性が出て来た東京オリンピックについて解説した。

完成した新国立競技場＝2019年11月29日午後、東京都新宿区　写真提供：産経新聞社

東京オリンピック無観客の可能性も～菅総理が改めて発言

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菅総理大臣は7月1日、東京オリンピックの観客のあり方について記者団に発言した。「緊急事態宣言のときに無観客もあり得ると私から明言している。5者協議で協議することが決定している。国民の安全安心を最優先にするなかで対応して行く」と述べている。

選手にとっては観客がいた方がいい

飯田）このところ、東京の新規の感染者数が増えて来ていますが。

宮家）嫌な数字になっていますよね。しかし、これは立場によって違うと思います。まずアスリートからすれば、お客さんがいた方がいいですよ。パフォーマーなのですから、観衆から元気をもらえるわけです。そして観る側からすると、それは立場によります。私のようにチケットがない人は、テレビで観ればいいから、同じでしょう。でも、チケットを持っている人がいたら、それは違うでしょうね。飯田さんは持っていますか？

飯田）1つ当選したものがあって、どうなるのだろうなと思っているところです。

宮家）行きたいですよね。

飯田）そう思ってしまいますよね。

観客を入れる場合、地方から来る人はホテルなどを予約する必要がある

宮家）地方から来られる方もいらっしゃるわけです。そうするとホテルを予約したり、飛行機や新幹線などのチケットも確保しなくてはいけないではないですか。

飯田）やはり「そろそろホテルを取らなくてはいけないので、決めて欲しい」というメールもいただいています。7月6日に抽選の結果発表ということが言われていましたが、それも延期になるという話が出ています。

感染の拡大とどう見合って行くか

宮家）これからオリンピックがあるからといって、ウイルスは待ってくれないですからね。その意味では、一刻一刻、変わって行く状況に対応しなければならない。大変なことになりそうですね。

飯田）「感染の拡大とどう見合って行くか」というのは、ギリギリまでやる感じになりますかね。

宮家）選手団も続々と入って来ているのだから、これはやるしかないですよね。当たり前のことしか言えないけれど、やるときにどれだけ悪影響を最小限にできるかということだと思います。

飯田）お医者さんなどにお話を伺うと、海外から入って来るのは致し方ないというなかで、国内でも、首都圏に向かって全国から人が集まることになると、そのリスクを考えなければならないという意見もあります。

宮家）人が流れれば、当然ウイルスも流れるということですね。

ボランティアへのワクチン接種は1回

飯田）ワクチンの話をすると、ボランティア等々の方々に少なくとも1回目は打って迎えようということで、いま接種をやっているところですが。

宮家）1回目を打つだけでも気分的には違いますよ。それはそれでいいのだけれど、だからといって、感染しなくなるわけではないですからね。そこは慎重でなければいけないと思います。